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カテゴリ:グルメ(フレンチ・イタリアン) の記事リスト(エントリー順)

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シェ・モンピエール@静岡市駿河区

kage

2010/11/21 (Sun)

女性のハートを鷲掴み! シェ・モンピエール

外国の料理というとフレンチとイタリアンが両横綱ですが、ここ最近はイタリアンが優勢の状態だと思います。が、フレンチレストランでも人気があって土日のランチタイムはあらかじめ予約しないと入れないというお店があります。そんな一軒が静岡市駿河区の住宅街の中にあるシェ・モンピエールです。

お魚のムースは柔らかですよぉ

こちらのお店は開店してから2周年を迎えたのですが、フレンチらしい少々クラシックな感じのする外観と内装を持っています。テーブルの配置もゆったりしていますし、個室もありますからのんびりと食事を愉しむには最適かと思います。まぁサービスについてはこれからの部分があるかと思いますが、若い女性スタッフが頑張っていますので段々と良くなっていくかと思います。

フレンチというとアラカルトとコースということになりますが、こちらでは値段によって違うお決まりのコースとなります。それも月替わりということのようです。最近では多くのお店で行っている好きな料理を何品からか選ぶことができるプリフィックスでもありません。が、逆にこれがお手頃な値段でおいしい料理を食べられる秘訣かと思います。なんといっても素材のロスがでませんし、限られた調理人でまかなうことができますからね。

郊外にある一軒家レストランです

ランチコースは3種類ありますが、人気があるのは2000円のフルールか、3500円のラ・セゾンになります。違いは高い方はメインが肉か魚か選ぶことができることとデセール(デザート)がワゴンから好きなだけ選ぶことができるということです。このワゴンサービス、女性でなくても甘い物好きにはたまらない魅力があります。ダイエットのことなど忘れてハメを外すことができるのもハレの日のお店ということになるかと思います。

我が家では例によって2つのコースを頼んで違いを楽しもうという寸法です。最初はアミーズブーシュ(突出し)です。このスターターは和食でもなんでもそうですが一手間を掛けているかどうかで、そのお店の意気込みとか格みたいなものがわかる気がします。おざなりな店とか市販品を出すようなお店は・・・ということですね。

グラスワインもありますよ

こちらのお店は最初からオオッと思わせるような手の込んだものを出してくれます。フルールは、サツマイモの冷製ポタージュ、わかさぎのフリット添えです。このポタージュ、メニューを見なければサツマ芋からできているとはわからないほどおいしいのです。甘さだけでなく旨さを上手に引き出しているのです。スターターには最適な一品ですね。

ラ・セゾンの方は人参のムース、コンソメのジュレ掛けです。サーモンとモッツァレラと大葉の香りの」春巻きが付いてきます。ムースはまぁ普通ですが、春巻きは素材の組み合わせ方がいかにもフレンチといった感じでうれしくなってきました。軽いけどどこかにフレンチらしいこってりさを残している塩梅がいいのかもしれません。

人参のムースと春巻きの突出しです

それからフレンチにつきものののワインですが、こちらのお店ではグラスワインが白、赤それぞれ2種類ほどと、ハーフやフルボトルで各種10種類ほど揃っています。自然派のビオ系のものもありますし、軽めのものから肉に合う重めのものからバランスよくラインナップされていると思います。今回は軽めの赤をお願いしました。

次はアントレ(前菜)です。最初の一品が良かったので次も期待されます。フルールはお魚のムースのテリーヌ、トマトソース(一番上の写真)です。これは見た目がきれいです。白いお皿に映えて目で楽しませてくれます。この見た目の良さ、食欲をそそるデコレーションもフレンチの良さだと思います。家庭料理ではなかなか味わうことができない盛り付けだと思います。

洋梨のスープです

ラ・セゾンは、洋梨のスープです。こちらにはつまようじで刺した帆立のプロセッコが渡してあります。こちらも小粋な演出がしてあります。このようなものって女性心をくすぐるだと思います。あと季節のもの、旬のものを普段食べられないような調理法で出されるのも弱いですね。洋梨は普通は切って食べるだけですから。

この前菜的な皿がランチでもそれぞれ2皿出てくるのも良いお店の証しだと思います。静岡の他のお店だと前菜の後はおざなりのスープのお店が多いですからね。手の込んだ見た目が良くてなおかつ軽くておいしいものが2皿出てくるだけで、このお店は良い店だなぁと思う人、特に女性は多いと思います。昔のフレンチのような重くてどっしりとした塩気の強いものでなくライトな感じも今風ですし・・・。

サーモンのタルタル、混ぜて食べます

この印象を強くしたのは前菜がそれぞれもう一皿出てくるからです。特にフルールのサーモンマリネのタルタル、アボカドとトマトのコンフィ、温泉卵添えにはやられました。ケーキ屋さんで出てくるような四角いガラス容器にミルフィーユのようにきれいに色とりどりになったものをよくかき混ぜていただくのです。

これがカレー粉とかケッパーなどピリッとしたアクセントが効いていてサーモンの甘さとアボカドのねっとりさに温泉卵がまとめていて絶妙なのです。フルールの皿の中では一番気に入りました。スプーンが止まらないというのはこのようなことを言うのでしょう。家庭でも作りたくなるような何気ない素材を上手にまとめる手法も手練れているなぁと思わずにはいられません。

栗のニョッキです。香りが最高です

ラ・セゾンの方は栗のニョッキとセップ茸のクリームソース、チョリソー添えです。このお皿を食べてみて、こちらのシェフはこの手のスープ系、もしくはフランやムースなどのふんわりとしたものが得意なのではないかなと思った次第です。というか私がそのような料理について好みのベクトルが一致しているのです。さらに、これみよがしに高級な素材を使うのでなく、限られた予算内で使うことのできる旬の素材を優れた調理法、東京の名店でしっかりと修行したことがわかる基本のできた現代的な技術により、見ても食べてもおいしい皿に昇華させているのは静岡のフレンチではなかなかないことだと思います。なんちゃってでない本物があると言い換えてもいいかと思います。

この栗のニョッキも噛みしめるほどに栗の甘さが出てきますし、セップ茸も最初の一口は軽くて物足りないほどなんですが、食べ進めていくとジワジワと旨さが出てくるんですね。最初からガツンを攻めてくるのではなく、最後まで食べて完成される皿が本当の姿だと思います。

あと、このようなソース、スープが旨いと大切になってくるのはパンですね。要所要所で温かいパンが3種類ほどサーブされます。手造りのものでバターをつけてもオリーブオイルをつけても、もちろん残ったソースで拭ってもなかなかのものだと思います。このパンのおいしさも良いレストランの条件のひとつですからね。

色とりどりの野菜が乗ってます

あとはメインの料理になるんですが、3500円のラ・セゾンには野菜のパレットなるこのお店のスペシャリテともいえる料理が出てきます。20種類ほどの季節の野菜がちょっとづつオリーブオイルを中心としたごく軽いドレッシングを掛けて提供されるのです。

それぞれの野菜は本当にちょっとづつなんですが、味が濃い新鮮な野菜を一度にたくさんの種類食べられるのは、これまたレストラン、外食ならではの楽しみです。この料理を食べてると、こちらのお店のコンセプトが垣間見えるように思われます。健康的でありながらフレンチの良さを損なわない、ハレの日のお店ってところでしょうか。

地鶏のコンフィです

ここまでたっぷりと1時間ほど経過しています。ランチでも2時間近くかかりますから1回転しかしません。のんびりと話をしながら料理を楽しめるのも女性にはたまらない魅力かもしれません。まぁせっかちな男性にはもう少し早く次の料理が出てきてほしいと思うかもしれませんが・・・。

メインはフルールは地鶏のコンフィです。これは私的にはイマイチでした。ファーストフードのチキンのような硬くて旨味が抜けていてスパイスだけが主張しているように思えたからです。コンフィというならじんわりとした鶏の旨さが出てくるようなものが好きだからです。

オマール海老が豪華です

もうひとつのラ・セゾンの方は、これぞフレンチ!という一品でした。魚料理を選択したのですが、素材がオマール海老と貝に蟹ですから、良い出汁が出るのは最初からわかっています。足し算でなく掛け算の料理ですね。素材そのものもおいしいのですが、それ以上に組み合わせたスープが良いのです。幸福感に包まれる瞬間といったら言い過ぎでしょうが、誰でもニッコリしてしまうものだったと思います。

メインが終わると待ちに待ったワゴンサービスです。どのテーブルもケーキの説明を聞いているだけでワクワク感が伝わってきます。「あれがいいね「これだけははずせない」「全部食べちゃいたい」といったところです。事実、すべてのケーキをちょっとづつというお客さんも多いとのことです。夢のようなサービスですからね。

デザートのワゴンサービスです

私もかなりのケーキ好きですから迷いに迷い、モンブランやミルクレープなど8種類ほどお願いしました。が、期待が高すぎたのかケーキ自体はそれなりでした。これは最近のケーキ専門店のレベルが静岡でも昔と違って格段に高くなってきたから舌が肥えているからでしょう。

ケーキは生地もクリームも製法も一昔前の昭和時代のような感じなのです。今までの料理が現代的な軽いのに味があるものなのに、デセールはバタークリームたっぷりなんですから。私はワゴン2台のものを一台にしてもいいから選りすぐりのものを出してほしいと思いました。とはいってもこの好きなだけというのは大いに女性に支持されるのはわかります。甘い物は別腹ですからね。

好きなだけ食べることができます

と、こちらのお店は、これだけの料理が出て2000円と3500円はランチタイムとはいえ、かなりのお値打ち感があると思います。どちらのコースを頼んでも、2人で行って別々のものを頼んでもOKだと思います。予算に余裕があればこの上のコースでももちろん良いかと思いますし、ディナーはさらに優雅に食事が楽しめるかと思います。

場所的には郊外でクルマでないと行くにはちょっと不便ですが、現代的なフレンチ、軽くても満足できるフレンチ、女性が(に)喜ばれるフレンチを探しているなら一度は行ってみても損はないかと思います。これからの季節はクリスマスに忘年会のパーティーや年末年始の集まりなど何かと会食する機会が増えるかと思いますが、そんな時にも利用価値大だと思います。我が家でも定番になりそうな気がします。


シェ・モンピエール

静岡市駿河区敷地1-5-27(静岡銀行下島支店、登呂遺跡近く)
054-236-0255  11:30~14:00 18:00~21:00
定休日 月曜日

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バールMabuchi@浜松市中区

kage

2010/08/01 (Sun)

気軽に飲んで食べられる!バールMabuchi

8月に入り、昔の仲間や友人が里帰りしてきたり、遠方から友人知人が遊びに来たり・・・と、旧盆のあるこれからの季節はなにかと飲み会が増える時期です。そんな時に使い勝手が良いお店が浜松市の中心市街地にあるバールMabuciです。バールとはイタリアやスペインでは街角にある気軽な居酒屋のようなお店のことです。

気軽で手軽な料理が多いです

こちらのお店は出来てからまだ半年にもなっていないにも関わらず口コミで人気が出たのか、週末を中心に毎晩のように満員御礼のお店になっています。その理由は、気軽に、安くて、おいしくて、メニューが豊富で、楽しい時間を過ごすことができるからだと思います。一度訪れた人が次回は別の人を連れてきて・・・とリピーターになる率が高いのだと思います。

名前からわかる人もいるかと思いますが、このお店は同じ町内でメルカート間淵というワインや輸入食材を商う販売店が経営しています。ビルの名前も間渕ビルですから同じ経営かと思うのですが、この2つの要素もあってか、他の同じようなお店に比べて値段が安いのです。値段的には大手の居酒屋チェーン店と同じようなものだと思います。

黒板メニューもありますよ

この日は、ブログ仲間とのオフ会で利用したのですが、参加された皆さんの多くが、安くて、値段の割りにおいしくて満足していただけたようです。このような催しだとどうしても和風、洋風を問わずチェーン店の居酒屋が多くなりがちですが、年齢層が高くても、食の面でうるさい人がいても納得できるうえにコストパフォーマンスが高いので喜ばれると思います。

メニュー的には、バールの名前が示す通りにイタリアン、フレンチ、それも地中海風なもの、スペイン的なもの、いわゆるラテン系な気軽なものがほとんどです。が、冷凍食品や業務品を使うのでなく、一手間かけたもの、店でグリルしたもの、煮込んだもの、オリジナリティあるもの、季節感を生かしたものが多くなっています。メニュー数も多く、最初だと悩んでしまうほどですが、店内の黒板メニューを見れば人気メニューが書かれていますので参考にするのも手ですね。

鶏レバーのペーストですよ

この日は、前菜のひとつとしてに鶏レバーのペーストをスターターに選びました。その理由は突き出しにお代わり自由なバゲットがついてくるからです。これに好相性なのがペーストやパテ系で、これもしっかりと鶏の旨みとちょっと癖のある香辛料と相まっておいしいのです。下手なビストロ顔負けの出来栄えだと思います。

あと野菜料理も忘れてはいけません。人気メニューの中から選んだのがアンチョビポテト(一番上の写真)とアンチョビキャベツです。どちらもシンプルな料理ですが、どちらも使っているベーコンやアンチョビがおいしいので、家庭で作るものと一味違ったものになっています。この他にはニース風サラダなど色々なサラダが揃っているのも女性にはうれしいですね。

自家製のソーセージです

お店には立派なグリルがありますので、肉料理はハムやソーセージなどの加工食品を使ったメニューも豊富に揃っています。この日はおすすめの自家製ソーセージを選んだのですが、プリッと焼けた皮の中からジューシーな肉汁を滴らせたスパイスやハーブを効かせた中身がなかなかのものでした。もちろん、これには赤ワインですね。

パスタなどもありますよ

そうそう、ワインといえば、ワイン販売をしているお店が経営しているので、驚くほど安く多くの銘柄から選ぶことができます。白も赤もフルボトルで1,980円と2,480円の価格帯のものがほとんどで、軽めのもの、フルーティなもの、ちょっと重めのものなど色々と揃っています。お店のスタッフに希望を言えばお勧めのものを選んでくれます。もちろんグラスワインもありますよ。

ワインやビールなどのアルコールのお供は簡単なつまみやしっかりとした料理だけでなく腹にたまるパスタやピッツァなどもあります。この日はこの店のスペシャリテともいえる胡椒を効かせたブラックペペロンチーノを頼んだのですが、ちょっと脂っぽく乳化も足りない出来栄えだったのが残念だったのですが、イタリアンなどでは出ない小技を効かせたものはバールならではといえると思います。

デザートもありますよ

あと、最近の飲食店で忘れていけないものにデザートがあります。もちろんこちらの店でも380円の均一価格で5種類ほどあります。イタリアンバールを名乗っていますので、ティラミスやズコットなどが並びますが、私のお勧めはバニラアイスのバルサミコ酢掛けです。このメニューのポイントはいかに高級でおいしいバルサミコを使うかだと思っているのですが、こちらのお店は原価無視?で使えるのか相当に良質なものを使っていてまろやかでうっとりするほどリッチなものになっていました。アイスにお酢なんて思っている人や過去に裏切られた人に一度試してもらいたいですね。

などなど、フードメニューは400円、480円、550円、680円などとお手頃な価格設定になっています。ポーション(ボリューム)はそれなりですが、同じものをビストロやカジュアルイタリアンで食べようと思ったら、こちらの店の1.5倍から2倍は覚悟しなくてはいけないと思います。例えば4人できて、白と赤のワインをそれぞれ1本頼んで、各自好きな料理を2~3皿頼んでシェアすればひとり当たり3,000円はしない金額だと思います。これはデフレ社会の現在でもかなりのお値打ちだと思います。あと、お得な女子会や平日限定コースなども揃っていますし、今は当たり前の飲み放題コースもプラスすることも可能ですよ。

この広い店内が満員になります

店内の雰囲気は、椅子やテーブルなども含めて高級感はありませんし、サービススタッフも満員時には足りないような感じになりますが、そのようなことも逆に考えると気軽でカジュアルなバールという店名にふさわしく思ってしまうから不思議です。ほどよい暗さの照明とワイワイガヤガヤとお客さんの話し声が聞こえてくる賑やかな雰囲気もプラスに作用していることは間違いありません。

と、こちらのお店は親会社の利点を生かしているとはいえ、それにおごることなく、地元の人にチェーン店では味わうことのできない料理やアルコールを気軽だけど本格的なものを提供することによって、街のにぎわい創造とバールという食文化を広めているのだと思います。

お店は地下にありますよ

また、年中無休で曜日を選びませんし、日曜日などは夕方5時開店、週末は深夜遅くまで開いている点や、簡単に移動できるテーブルなども相まって2,3人の利用から10人を超える団体まで応用範囲は広いと思います。ぐるなびなどで使えるクーポンサービスもありますし、季節限定メニューのお試しキャンペーンなどを使えば安い価格がさらに安くなるなどお値打ちに行きたい人にはさらにうれしい仕掛けもあります。このような使い勝手の良いお店を一軒知っているだけで、飲食の幅が広がると思います。色々なお店に出かける人やプロの人たちにもファンが多いのも納得できるお店だと思います。


バールMabuchi

浜松市中区肴町317-9 間渕ビルB1(有楽街シダックス近く)
053-413-2606 月~木 18:00~24:00(L.O.23:00)
金・土 18:00~01:30(L.O.24:30)  日 17:00~24:00(L.O.23:00)

オータム@浜松市中区

kage

2009/12/13 (Sun)

本格派の欧風カレーが楽しめます!オータム

浜松は餃子の町として有名ですが、私はカレーの町としてもなかなかのものがあると思っています。町のあちこちにインドカレー屋や本格的なカレー屋さんが点在しています。今回はそんなカレーの町浜松で出会ったおいしいカレー屋の第一弾として欧風カレーの専門店オータムを紹介したいと思います。

ビーフカレーですよ

地方でカレー専門店というと、どうしてもインド料理屋になってしまいますが、オータムは欧風カレーの専門店です。東京などでは当たり前なんですが、静岡県では珍しい存在かもしれません。その理由は値段がどうしても高くなってしまうから成立しにくいのもあると思います。事実、この店のイチオシのビーフカレーは1,300円します。が、食べてみればこの価格でもお値打ちと感じるほど完成された逸品とわかるはずです。

私も最初の訪問ではビーフカレーをオーダーしました。テーブルに最初に運ばれてくるのは大きな皿の真ん中にチョコンと飾られたビーフカレーのルーとライスです。見た目はまるでフレンチのアミューズです。この大袈裟とも思えるプレゼンテーションに込められた意味は、「たかがカレー、されどカレー」というオーナーシェフのプライド・心意気なんでしょう。

最初はこのスタイルで登場します

「カレーでも食うか」のような普段食のカレーでない、「ここのカレーを食べよう」というご馳走感のある特別なカレー、フレンチの技法やイギリス本流のカレー料理というソースとしてのカレーをこの最初の一皿で表現しているのかもしれません。大食いタレントのひとりは「カレーは飲み物だ」と言っていますが、こちらのカレーはご飯と一緒でなく、単品として飲めるソースとして完成されたものであると思います。

ビーフカレーのルーを食べた感想は、ホロッと柔らかくなった大きめな牛肉、解けて形の無くなった野菜の旨み、ベースのフォン・ド・ボーとスパイスが渾然一体となったバランスの良さでしょうか。深くコクがあるのがはっきりとわかります。これは手間隙と材料にお金が掛かっているだろうなと思わずにはいられません。

この深みのある色がいいですね

ソースの基本となるフォン・ド・ボーに3種類のカレー粉やソテーしたビーフや玉ねぎを4時間炒めたり、さらにそのほかの野菜を何時間も煮込んでから2日間寝かしてやっと完成するそうですからプロの仕事とはいえ並大抵のことではありませんね。今の世の中、手を抜こうと思えばいくらでも便利な食材や調味料があるので出来るのでしょうが、それだとこれだけのものができないのでしょう。いくらレトルトのカレーがおいしくなったとはいえ、こちらのような深みと複雑な味わいは出すことができないと思います。いっぺんにビーフカレーのファンになりました。

さらにおいしさを増しているのがカレー本来の持ち味である辛さの具合・加減です。最初の一口はベースのソースのコクや深みを感じてからスパイスの辛さがじんわりと追いかけてくるのです。この2重奏的な楽しさが欧風カレーの醍醐味かもしれません。直線的に攻撃してくるインドカレーとあちこちから攻撃してくる欧風カレー、どちらにも良さがありますね。

リンゴとレーズンが入ったバターライスです

また、こちらのカレーの魅力を高めてくれるのがライスと薬味の存在です。大きな木の器にたっぷりと用意されたライスは、リンゴやレーズン、フライドオニオンが入ったバターライスに仕立てられています。この甘くリッチなご飯に辛いルーがとてもマッチしています。懐かしいカレーポットに入ったルーもたっぷりとありますので、存分に味わうことができます。隣のお客さんは「おいしい、おいしい」と言いながらお代わりをしていましたが、その気持ちもよくわかりました。

この薬味が効果を発揮します

もうひとつのお楽しみの薬味は小さくかわいらしい銀色の器に「福神漬け」「らっきょう」「マンゴーチャツネ」「茹で卵のみじん切り」の4つが出てきます。この中で特徴的なのがマンゴーチャツネでしょうか。自家製かどうかわかりませんが、ほのかに甘く辛いのが苦手な人は辛さを中和してくれるだけでなく、カレーを別な味わいに変化させる役目もしてくれます。

1回目に気をよくして、2回目は相方と一緒に訪問しました。狙い目は冬場の「牡蠣のカレー」だったのですが、2日前に牡蠣フライを食べたばかりだったので、今回はパスして新メニューの「カレーうどん」を、もうひとつは欧風カレーのもうひとつの雄でもある「シーフードカレー」をお願いしました。また、この他にポークや野菜など10種類ほどカレーメニューがありますし、ベースは4種類も使い分けています。

シーフードカレーはこのスタイルで

シーフードカレーは、ビーフカレーのベースがフォン・ド・ボーだったのに対し、フレンチの技法通りにフュメ・ド・ポワソンで出来ています。具は海老にホタテの貝柱、イカ、ムール貝、あさりなどが入っています。こちらのルーはビーフとは違って濃さも辛さもそれほどではありません。その理由はあっさりとしたシーフードの旨さを表現するためのことでしょうか。

そのためかどうかわかりませんが、前回ほどの感動は味わうことができませんでした。確かにベースのフュメドポワソンとスパイスとシーフードから出る旨みの融合は感じるのですが、それが掛け算でなく足し算になっているように思いました。シーフードの鮮度も関係するのでしょうが、アワビのキモとか味噌がたっぷりと入った有頭海老とか蟹が入るともっとコクが出ておいしくなると思うのですが、値段が跳ね上がりますから難しいんでしょうね。特別メニューとか予約メニューでもいいから実現してほしいものです。

このカレーうどんがおいしいんですよ

それに対し、掘り出し物だったのがカレーうどんでした。お茶碗2杯ほどのご飯、これはバターライスでない普通の白いご飯ですが、それがついて880円な大いにアリだと思います。この日は寒い日だったのでアツアツで辛いカレーうどんはたまらない一杯となりました。まさかカレー専門店とはいえ、これほどツボに見事にはまるとは思いませんでした。東京や名古屋のカレーうどん専門店のものより気に入りました。

カレーうどんというと、お蕎麦屋やうどん屋、もしくはチェーン店のカレー屋で食べる醤油味出汁の効いたのものが多いのですが、こちらのものは、隠し味に醤油が入っているとはいえ、ベースはあくまでも欧風カレーです。和風のカレーうどんとは一味もふた味も違う独特の存在感がなんともいえません。たっぷりと乗ったネギも良いアクセントになっています。

新しいメニューが登場しました

このカレーうどんのベースはポークカレーです。ルーの中にはバラ肉や豚モモなどがコマ切れ状になって万遍なく入っていてうどんとカレールーの繋ぎ役になっています。辛さは例によって後からジンワリハッキリと感じるスパイシーさがあります。さすがこの辺りの加減は専門店だけのことはあります。うどん自体はそれなりなんですが、それを補って余りあるカレールーの出来栄えにびっくりしました。さらにうれしいことに〆のご飯をうどんを食べた後に投入するとカレー丼として2度楽しめるのです。

このカレーうどんの他、新メニューには懐かしいナポリタンと牛挽肉ときのこたっぷりのミートソースのスパゲティがあります。どれも880円と懐にやさしい値段です。これも不景気の影響なのでしょうか。このようなメニューが出来るのも、シェフの修行の賜物でしょうか。基本がしっかりとしている上に手間隙を惜しまない職人気質の姿勢が他の店とは違う存在感のあるメニューになっているのだと思います。

この看板が目印ですよ

と、こちらのお店のカレーは、ホテルのカレーや東京の欧風カレー専門店よりもある意味本格的なものだと思います。特にビーフカレーは、修行先の東京六本木の伝説のフレンチWの名物黒カレーを彷彿させる出来栄えで、欧風カレーを食べたことのない方、レトルトカレーでは満足できないカレーファンの方には一度食べていただきたいですね。その奥深さと味わいはカレーの新しい一面があることを教えてくれるかと思います。

さらに各種前菜や季節料理、特に冬場は牡蠣のカレーや牡蠣のグラタンなどもありますからデートや記念日のディナー、ちょっとした接待などにも十分使えるかと思います。お店も厨房もピカピカに磨かれており気持ちよく食事することができます。場所は市街地からも幹線道路からちょっと外れていますが、カレーファンならずとも一度は訪れても損はないと思います。日曜日を除く平日と土曜日のランチにはサラダとコーヒーが付いてきますよ。


カレーハウス オータム

浜松市中区高丘西1-12-4(航空自衛隊浜松基地近く)
053-438-0526 11:30~14:30 17:30~21:30  火曜日休み

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