四川料理入門編に最適なお店です! 萌芽 

今年の目標であったネットやメディアに余り登場していないお店紹介の第一弾です。中国料理の中でも辛さで有名な四川料理のお店です。日本の四川料理は陳健民氏の功績もあって中国料理の4大地方料理の中でも確固たる地位を築いていると思います。キャラクターがはっきりしていますからね。そんな中で、用宗の四川萌芽は、家庭的な四川料理を気軽に食べられることができるお店です。

四川料理といったらマーボ-豆腐ですよね












四川料理の代表格といったら麻婆豆腐でしょう。こちらの店にももちろんあります。辛いもの、痺れるものOKの我が家では「辛めで花椒を効かせてください」とお願いしました。このような注文ができるのもご夫婦2人で切り盛りしているお店ならではですね。花椒とは、ホワジャオと呼ばれているもので四川料理の特徴でもある麻(マー)となる痺れる元となる中国山椒のことです。日本の山椒は香り重視ですが、花椒は最初に香りがきてから後に痺れがドッときます。これは癖になるものですが、嫌いな人やダメな人もいます。

さて、麻婆豆腐の出来はどうでしょうか? 

こちらのものは、本場の陳式のものでなく誰でも食べたことがある日本式の麻婆豆腐に仕上がっています。辛さも痺れも程よく、ご飯が進むものです。我が家的にはもう少しドス黒くて刺激的なものが好みなのですが、これはこれでアリですね。他の店で気になることがある油が多くてクドいこともありませんでした。

一番のおすすめがこれです












では、我が家好みの刺激的なメニューがないか?というと、四川風春雨の煮込みが直球ど真ん中のストライクでした。これはうまいです!家庭でも一般的になってきた春雨煮込みですが、それとは一味も二味も違う本格的なものに仕上がっています。これももちろんご飯やビールが欲しくなってきます。こちらも辛め、花椒多めでお願いしました。

この春雨煮込みの特徴は、春雨が豆板醤や花椒、唐辛子などの各種調味料や香辛料、ネギや豚挽肉などの旨みをギュと吸い込んで、麺とは違うムニュとした食感と香り豊かな味に変化していることです。中国では鍋などの仕上げに春雨を使う理由がこれを食べてみるとよくわかります。これにカニや海老などが入ったスペシャルメニューがあれば食べてみたいものですね。

ビールのつまみがこれですよ!












さて、四川料理の辛さを和らげてくれる飲み物といったらビールです。こちらのお店ではビールが手頃な値段という以上にお通しがおざなりでない、ちゃんとしたものを出してくれることです。この日は雲白片(ウンパイロー)でした。茹でた豚肉の薄切り肉に自家製のソースが掛かっています。量もけっこうありますし、味付けもさっぱりとした中にピリッとした辛さが良い感じです。

水餃子があるのがいいですね












さらに中国料理屋でビールのつまみといったら餃子は欠かせません。こちらのお店では焼きと茹でた水餃子の両方があります。今日は水餃子を頼んでみました。タレはラー油を効かせた四川風のものです。餃子は、皮のプリッとした感じと中の餡とのバランスも程よい感じに仕上がっています。餃子といったら焼きが主流の中、たまに食べる水餃子はいいものですね。

四川風味噌ラーメンです












中国料理といったら麺料理を外せない人も多いのではないでしょうか。こちらのお店は不思議なことに四川料理の麺料理の代表選手である坦々麺がないのは残念ですが「四川風辛味噌麺」があります。四川風味噌と日本の味噌が合わせてあるような辛さと甘さが同時に感じられます。ラーメン専門店のようなスープの重層的複雑さはありませんが、辛さが癖になる旨さは備えていると思います。600円ほどの値段で野菜もたっぷりと取れますし、ひとりの時はこれだけ食べにきても良いと思います。事実、私も時々食べに寄ります。

それから普通の醤油ラーメンもあります。これは飲み食いした後、特にアルコール摂取の後の〆の一杯として最適だと思います。あっさりとしたスープは日本のラーメンと中国風ラーメンの間のような香りがあります。これは隠し味に中国系の調味料や醤油が使われているからでしょうか。ただ残念なのは麺が私の好みとは違う中国料理店に共通するしっとり感に劣ることでしょうか。

オーソドックスなラーメンです












それから、この店の特徴として、メニューの種類が中国料理店にしては少ないことです。見開き2ページくらいで総数20種類ほどというのは、膨大な数のメニューが並ぶ中国料理店が多い中、寂しい感じを受けますが、値段が普通のもので一皿600円、麺類や点心類で400円ほどからあり、懐をそれほど気にせず飲み食いできることはこの不景気の中うれしい限りです。この選ばれた自信のあるメニューに絞っているのも食材のロスを減らすなどの効果もあって値段が抑えられているのでしょうね。

このお店、旧150号、静岡市内から大崩方面へ向かう道路から1本裏に入った目立たない場所にありますが、値段の安さと味の良さが評判になって口コミで常連さんのお客さんで賑わっています。行列ができるお店、特別なスペシャルメニューがあるわけではありませんが、家で食べる際の食材費+手間賃にプラスアルファする位の値段で食べられる手頃さと、普段着で行ける気軽さを併せ持ったカジュアル四川料理のお店だと思います。

この看板が目印ですよ












日本の中国料理店に多く見られる化学調味料大量投入と油ギトギトの後味の悪さがなく、軽めの味付けながら本場のエッセンスはちゃんと感じさせてくれるのもファンになっている理由です。静岡周辺の四川料理というと、ホテル系の店とか本場系の店とか色々ありますが、辛さ好き、痺れ好きの方は一度足を伸ばしてみても損はないと思います。その際は「辛め、花椒多めでお願いします」と言ってみましょう!

P.S.食べログでボツネタ等を書き始めましたと少し前に告知しましたが、あちらの記事だけですとアクセスなどが不便なこともあるので「静岡道楽日記」として別のブログを立ち上げました。食べ物記事だけでなく日常の出来事やニュースなどを辛口を含めて書いていきたいと思っております。よろしかったらブックマークお願いします。リンク先からジャンプできます。


四川萌芽

静岡市駿河区用宗1-28-9(静岡銀行用宗支店、静岡西郵便局近く)
054-258-8588 11:30〜14:00 17:30〜21:00 火曜、第3月曜休み



2009.03.08 | グルメ(ラーメン・中華) | トラックバック(0) | コメント(13) |

ラーメン好きのオアシス!? いこい

暑さ寒さも彼岸までということわざがありますが、秋の気配が感じられるようになるとラーメンが段々と美味しく感じるようになってきます。今回の「いこい」は磐田市にあって、昔から老若男女に愛されている隠れた名店だと思います。

ラーメンといったら醤油でしょ












最近のラーメン界は若いオーナーが起業した新興勢力が注目を集めていますが、どっこいどこの町にも昔から地元民に愛され続けているラーメンの老舗が頑張っています。それは中華そば屋だったり中華料理屋だったりラーメン専門店だったり・・と色々ですが、手頃な値段で外食の楽しみを満たしてくれているのはラーメン好きだけでなく誰にとってもありがたいことだと思います。

こちらのお店は磐田駅からちょっと離れた工場と住宅と田園が混在した場所にあります。店構えはけっしてきれいとはいえませんが、風格というかどこかやるのではないか?と期待を持たせるオーラがあるようにも感じます。看板や店構えだけが立派な店よりも味が肝心なのは味ですからね。

昭和の香りがします












店内も歴史を感じることができます。 L字型のカウンターと小上がり、そして土日などの混雑するときには自分の家の居間なのか奥の座敷を開放してお客さんをさばきます。最初に訪れたときは開店早々に満員になって行列が出来ていました。お客さんは家族連れから男性のひとり客、カップル・・・と様々です。

このお店のお勧めは「味噌!」という人もいれば、「塩がうまい!」という人、「ギョーザも侮れない」「醤油も懐かしい感じがします」と、これまた人それぞれのようです。この理由は、どのメニューも一工夫あるというか、それぞれに特徴があるからだと思います。これもあってか家族連れがきてもそれぞれが好きなメニューを持てる理由なのかもしれません。

味噌ラーメンですよ












最初の訪問では「味噌ラーメン」と「タンメン」「餃子」を注文してみました。味噌ラーメンは、白味噌ベースでしょうか。モヤシと挽き肉だけのシンプルさが今となっては新鮮に写ります。さて、スープを一口飲んでみると最初に感じるのは、にんにくのガツンとくる香りです。。追いかけてくるのは味噌と脂の混じったコクと旨さです。やけどするほど熱々なのはうれしい限りです。

麺は昔ながらの懐かしいタイプですが、程よいちじれ具合がスープとよく絡みます。そして味噌は太麺という常識を打ち消す細麺でも不思議とマッチしています。トッピングの具はモヤシのシャキシャキ感がグッドです。このお店のラーメンの特徴はどれにもモヤシが使われていることです。店によってはモヤシが臭くてラーメンを台無しにすることがありますが、このお店のものは新鮮さとヒゲを取るなどの下ごしらえを丁寧にしているからか、ラーメンの具として良い手助け、アクセントになっています。

タンメンです












タンメンは、もちろん塩味ベースです。こちらは味噌とは打って変わって端麗系のあっさりとした仕上がりになっています。さすがに人気の塩味スープです。もう少しダシが出ていても良いくらいですが、タンメンのキモである野菜炒めの甘みを考えるとこれくらいが良いのかもしれません。このスープ、このお店のファンであるアクションさんによると夜の方がおいしくなっているとか。今度は夜の部で楽しんでみたいですね。

ギョーザですよ












遠州地方の昔ながらの店で忘れてならないものに餃子があります。このお店は280円というお値打ち価格です。これなら気軽に注文することができます。おいしいとの前評判で期待していたのですが、開店早々なのか焼き上がりが甘く、我が家の好きなカラリとした焼き上がりではなかったのが残念でした。味はこれまた浜松餃子特有のキャベツが主体のあっさりとしたもので、ラーメンのお供としては丁度良いですね。

2回目の訪問も開店前に到着しましたが、さすがに30度を越す夏では開店前の行列はありませんが、それでも店を出る頃には満員になっていたのはさすがです。夏場に来るのは常連さんが多いのか「タンメン肉多め」とか「味噌ラーメン野菜多め」「塩麺固めと炒飯」・・・と、メニューも見ずに注文する人が多かったですね。今回は、前回一番気に入った「味噌ラーメン」と「醤油ラーメン」と「炒飯」を頼んでみました。これだけ頼んでも2千円しないのですから安いものです。

醤油ラーメンは、昔ながらの姿、形をしています。こちらも塩と同様に透明感があります。が、ごく普通の感じです。味噌のインパクト、塩の完成度に対すると、私の評価は落ちますが、それでも他の店と比べると平均以上の出来だと思います。トッピングの雄、チャーシューは老舗には珍しいバラ肉の巻き巻き系です。最近はこれを出す店が多くなってきましたが、オヤジとなった今は少々辛いものがあります。おいしかったのですが・・・。

炒飯もいけますよ












ラーメン屋さんの炒飯は、ラーメンと比べれるとイマイチな店が多い中、この店ものは、ラーメンと一緒に頼むサイドオーダーとしてだけでなく、これだけを目的に訪れても良いくらいのおいしさ、完成度を持っています。ネギ、卵、チャーシューの切れ端・・・と、当たり前のものを当たり前のように作っているだけなのですが、抑え目な塩加減と油加減が気に入りました。

炒飯というと、本格派中華料理屋のパラパラとしたものが最高とされていますが、このお店のしっとりとしたものも味わいがあってなかなかのものだと思います。その理由のひとつに丁寧な仕事振りがあると思います。これはラーメンも同じなのですが、炒飯と餃子担当の親父さんとラーメン担当の奥さんがそれぞれ分担して、混雑していても1人か2人分づつしか作りません。そして黙々と真剣なまなざしで作り続けているのです。このようなお店ですと和気あいあいとしたほのぼのとした店が多いものですが、ピリリとした緊張感が厨房の中にあるのです。この風景は流行りの新進気鋭なラーメン屋さんには多いものですが、この手の店では貴重だと思います。

価格がうれしい限りです












と、このお店、外観をみた限りでは昔ながらのごく普通の出前をやっているようなラーメン屋さん然としていますが、食べてみると人気のあるのが頷ける完成度をどの品物を持っている上に、コストパフォーマンスは最高の部類に入ると思います。近所の人はもちろんのことラーメン屋さん巡りをしている人でも納得できる一杯に出会える店だと思います。


いこい

磐田市豊島465-1(大日精化東海工場、ユーストア上岡田店近く)
0538-35-1660 11:00〜14:00 17:00〜20:00 水曜休み

2008.09.21 | グルメ(ラーメン・中華) | トラックバック(0) | コメント(7) |

東京クオリティの中国料理を! 彩桜

日本で一番飲食店が多いのは東京です。どのジャンルでもピンからキリまでありとあらゆるものを食べることができます。しかし、静岡県では色々なジャンルの飲食店が増えてきてもクオリティ的に東京のおいしいと言われているお店に肩を並べることのできるお店は限られていると言っていいでしょう。そんな中にあって藤枝市の彩桜(さくら)は東京の高評価のお店にも負けないクオリティを持っていると思います。

クルマ海老がプリプリです


このお店はまだ出来て2年くらいの若いお店です。東京や横浜中華街の名店で修行してきたご主人が開いたお店で、静岡県の中国料理店には少ない海鮮物を得意にしています。しかも素材を最大限に生かす「あっさり中華」「現代中国料理」ですから、旧態依然としたこってり気味の中華料理にあきたらない人でも満足できるのではないかと思います。海鮮物といったら日替わりの黒板メニューを掲げるのが定番ですが、このお店でももちろんあります。

この看板が目印です


黒板メニュー、季節メニューの中での我が家の一番のお気に入りは今のところ「クルマ海老のチリソース」です。中国料理でも定番のエビチリですが、こちらのお店のものは、活けの刺身でも食べられる車海老を使っているので、値段も4個入りで1,800円と値が張ります。が、その価値は食べてみて判ります。海老のプリップリッな食感とチリソ−スの上品さがマッチングーしています。四川風のネギと唐辛子が主張している辛さでなく、辛さの中に甘さが潜んでいるソースが他のお店とは違っていて「このお店、できるな!」と唸らせてくれます。もちろん油も控えめです。フレンチのようにお皿に残ったソースがいとおしくなってきます。

このソースを食べてみると、このお店のクオリティが判ります。以前、志太地区の中華料理店で食べたものはケチャップ煮だったり、業務用のソースにちょっと手を加えたようもので、砂糖のベタベタした甘みと油をたくさん使っている脂っこさ、食後の化学調味料の嫌味を感じてブルーになったものです。
このお店はそれとは対照的に砂糖は使わないか極力控えめ、油も同様で中華料理では定番の化学調味料も少なめか無化調です。素材重視、素材を生かした調理法、あっさりだけでない旨みと滋味を感じることができます。

周りの皮がパリパリです


この日は、黒板メニューからもう一品頼んでみました。旬の桜エビを使ったもので「桜海老豆腐の空揚げ」です。ワンタン・シュウマイの皮を衣にして揚げてあります。ひとつが子供のげんこつ位でしょうか。中を割ってみると、桜海老の赤色が印象的です。食べてみると桜海老の香ばしさと甘みを豆腐でつないで旨さを引き出しています。外はサクサクッ、パリパリ、中はふんわり、ジワーと、その対比が良いですね。桜海老のかき揚げとは違ったおいしさを感じることができます。こちらは山椒塩とチリソースの2つで味わう事ができます。小技を効かした創作メニューもなかなかの出来です。

さらに海鮮ものは続きます。グランドメニューから「白身魚の揚げ物香味ソース」です。グランドメニューといってもこのお店は日替わりで魚の種類が変わります。旬の素材を使っているので旨みが違います。この日は天然のヒラメを使っていました。これもソースと銘打っているもののソースはあくまでも脇役、引き立て役に徹しています。しかも凄腕の脇役です。白身魚の雄、ヒラメの上品な甘さとホクホクさにエスニックさを感じさせる香味ソースが良い具合です。いわば中国風白身魚の天ぷらです。これを食べてみるとあらためて現代の料理は、世界中の料理がクロスオーバーして良い調理法はどんどん使っていこうという貪欲さを感じることができます。

ヒラメっておいしいですね


そしてこのお店のもうひとつの特徴は、野菜がおいしいことです。この料理にもマコモ茸の焼いたものが付け合せとして飾られています。シャキシャキした食感がたまりません。他の料理でも地の野菜や旬の野菜が彩り豊かに使われています。店名の彩の字の通りです。野菜を重要視しているのも現代中国料理においては必須ですね。もちろん野菜メインの料理も数多くあります。空芯菜の季節野菜のXO醤炒めやエビミソ炒めなど気になります。

トロリとしたアンがたまりません


このお店は、中国料理店ですから麺類やご飯ものがあります。私のお勧めはあんかけチャーハンです。前回は海鮮あんかけチャーハンを頼んでみましたので、今回はカニ肉あんかけチャーハンを頼んでみました。金色に輝く卵炒飯にカニのコマ切れと卵白が入った上品なアンが掛かっています。これも他のものと同様にあっさりとしています。ご飯類は〆に食べることが多いのでこれはありがたいですね。一緒に付いてくるスープも手抜きはありません。金華ハムとは言いませんが、化学調味料と醤油の味だけが主張している他の店のものとは断然違います。

麺類は最初の訪問の時に食べてみました。辛いもの好きな私は「スーラータンメン」、相方は「五目あんかけ麺」です。スーラー湯麺は、酸辣湯麺との名前通りに酢っぱ辛いものの、静岡の老舗四川料理店のUほどむせるほどの暴力的な脂っぽさも酸っぱさもありません。程よい辛さを具のもやしやひき肉が中和してくれます。麺は中華街のお店で出てくるような細めのものです。茹で具合もよかったですね。五目あんかけ麺も上品な仕上がりで、スープも最後まで飲める塩梅でした。どの料理においても出汁の重要さを感じさせてくれます。

スーラータンメンです


麺類の他には中国料理屋さんでは定番の餃子やしゅうまい、春巻きなどの点心類もあります。が、やはりこのお店では海鮮ものが一番おすすめです。ちょっと値が張るかもしれませんが、フレンチやイタリアン、お寿司屋さんに行く事を思えば同じような値段で中国料理の新しい面を発見できると思います。藤枝の郊外にこんな中国料理屋さんがあったんだと驚くと思います。さらに平日のランチにはお値打ちの千円位のランチセットが、お酒好きな人には紹興酒の10年古酒などが入った利き酒セットなどもあります。

静岡の中国料理屋さんというと昭和時代を感じさせるお店か中国人シェフを前面に押し出した新しいお店、ホテルの保守的中華・・といった感じで他のジャンルに比べて新陳代謝が遅れている感じですが、このお店の登場は静岡県中部地方の中華料理界に一石を投じる可能性があると思います。それには客の方も積極的に海鮮ものをオーダーしたり予算を言っておまかせで宴会をするなどが必要かと思います。私も冬場に上海蟹や渡り蟹や牡蠣などを使った宴会を開いてみたいものです。


中国料理 彩桜(さくら)

藤枝市泉町774-7(田沼街道沿い、藤枝駅から大井川町方面へ2キロ位)
054-636-7572 11:30〜13:30 17:30〜21:30 
月曜休み 不定休あり 夜は予約がお勧めです

2008.06.01 | グルメ(ラーメン・中華) | トラックバック(0) | コメント(8) |

限定ラーメンに注目! 支那そばわさらび

星の数ほどある食べ物の中で「限定もの」に力を入れているのはラーメン業界ではないでしょうか。県内のラーメン屋さんでも多くの店で限定ラーメンを出しています。特に沼津市の「わさらび」は2ヶ月に1度の季節限定ものや週末限定もの、夕方限定ものなどいつ行っても限定ものを食べられる意欲的かつ稀有なお店だと思います。

柑橘系のさわやかさが良いですね


どうしてラーメン屋さんには限定ものが多いのか? 私なりの解釈は、ラーメンが発展途上の食べ物であることや、ラーメンという食べ物は枠、縛りがなく自由なこと、店主の多くが他業種から参入してきて意欲的なこと、主な食べ手が若い人が多いので面白がりやオリジナリティを求める事、そしてなによりラーメン業界の競争が厳しいこと・・・でしょうか。色々なファクターがあるのでしょうが、通常メニューの他に限定ものがあるというのはうれしいことです。

しかし、限定ものがあるといってもそれは基本・土台がしっかり出来てからの話です。その点、この店は大丈夫です。限定ものがなくてもちゃんとやっていけるお店だと思います。最初に訪れた時は、私が醤油、相方が塩味を選びました。どちらも支那そば、無化調を謳っているお店ならば外せないですからね。

基本の醤油味です


まずは、醤油。かつお節や昆布などの海のものと鶏ガラなどの野のもののWスープがよくまとまっています。醤油の角も取れて丸くなっていてスープにこくと深みを与えています。脂も適度で、これならばさっぱり派の私にも十分にストライクでした。麺も全粒粉を入れた独特なもの。小麦の良さを生かしたおいしいものです。

塩もなかなかのものです


対する塩は私たちにはちょっとしょっぱかったですね。もう少し塩を抑え目な方が好みですが、難しい塩味をここまでまとめているのはなかなかのものではないでしょうか。醤油も塩にも共通のトッピングであるバラ肉のチャーシューですが、これがなかなかのものです。とろけるのは当然のことですが、豚肉本来の旨さが生かされています。これは伊豆の熱川ポークを使っているとのことで、何事にも吟味を重ねる店主の面目躍如といったところです。


さて、いよいよ限定ものの紹介です。と、いっても2回しか食べていないのですが・・・。この店で初めて限定ものを食べたのは昨年の5,6月限定の「ニューサマーオレンジのつけ麺」でした。これは、店主が以前お店を出していた東伊豆の特産品である夏みかんの一種であるニューサマーオレンジの酸味とさっぱり感を最大限に生かした梅雨時期向けの限定ものでした。予備知識なくこのメニューを初めて見た人は半分に切られたニューサマーオレンジと絞り器にびっくりしてしまうのではないでしょうか。

オレンジ半分がびっくりです


ジュースのように絞り器で果汁をたっぷりとつけ汁に入れると、柑橘系独特の香りにクラッとしてしまいます。この酸味にあわせてあるコクがあるのにさっぱりとでしゃばらないつけ汁も秀逸です。実に計算されています。さっぱり好きな人には受ける味だと思います。ラーメンと柑橘系というちょっと考えるとミスマッチの感もしますが、柚子もあるのだからオレンジもあってよいのではないか?と発想を転換でなくて進めていって、それをおいしいものに進化・昇華させる技量は流石という他ありません。

前回食べた1、2月限定の「鴨ロースのつけそば」もなかなかの一杯でした。日本そば屋の鴨南蛮を彷彿とさせるラーメン版鴨南蛮と言ってもよいと思います。かつお節が効いた汁に鴨のコクと鴨の脂で焼いたネギの旨さがほどよく染み出ていて、普通の醤油ラーメンのものよりもおいしく感じました。ただ残念だったのは鴨ロース肉。なんだかハムのような感じでしたが、他の人のブログを読むと段々と改良されておいしくなっていったとか。この辺りの研究熱心な店主ならではのことだと思います。麺は相変わらずのおいしさです。この麺の旨さは県内でも有数ではないでしょうか。

鴨つけそばです


私は、これだけしか食べていないのですが、ラーメン好きな人やラーメンメインの方々は2ヶ月に一度更新される限定ものは必ず食べるのはもちろんのこと、その味の変化を楽しむ方が多いようです。寒い時期には体が温まるカレー味のものや、辛いつけ汁のもの、夏にはトマトを使ったものなど季節に合わせて出したり、麺のおいしさを追求した幅3センチもあるような幅広なつけ麺など店主のアイデアと技術を生かしたものを出し続けています。

これらの限定ものは、キワモノになりやすいこともありますが、このお店のものは十分にレギュラーメニューになるような完成度の高さを持っていると思います。まぁ2回しか食べていない者の意見ですが、他の方のブログでもおおむねそのような意見が多いですね。限定ものを出し続ける労力はただお金を払って食べるだけの者には計り知れないものがあると思いますが、できるだけ続けていってもらいたいものです。ラーメン後進県と言われている静岡県のラーメン業界に一石を投じつづける姿勢には感服します。

和風なたたずまいです


伊豆稲取から東部の中心地、沼津に進出してきてから1年。すでに沼津の老舗の風格を持つようになってきたような感じさえします。ラーメン好きな人はもちろんのこと、ちょっと変わったラーメンを食べたい方、限定ものに弱い方に一度尋ねてもらいたいお店です。私は限定ものはもちろんのこと鶏白湯スープのもの、さらに人気のあるカレーも食べてみたいですね。


支那そば わさらび

沼津市花園町8-1(ジーンズショップOSADA近く)
11:30〜14:30 17:30〜22:00(いずれもスープがなくなり次第閉店)
月曜日、第2・第4火曜日休み(月曜日が祝日の場合は昼のみ営業)

2008.03.09 | グルメ(ラーメン・中華) | トラックバック(0) | コメント(8) |

癖になる味かも!? 北京屋

好き嫌いが分かれる味、ハマる人多数、というものがあります。もちろん国民食たるラーメンにも当てはまります。多種多様のラーメンだからこそ好き嫌いが分かれる味が多いのかもしれません。我が家にとってのハマッているラーメンといえば清水の北京屋です。

これが癖になるかも?のラーメンです


このお店のラーメンは昔ながらの中華そば、懐かしのラーメンという分類に入るのでしょうが、それだけでは語れない奥深いものがあるのです。まぁこれも贔屓の引き倒しかもしれませんが・・・。

このお店、スープの味は醤油しかありません。メニューはラーメン、チャーシュー麺、季節物で春から秋が冷やし中華、秋から春がこれに変わってワンタン麺が登場します。ワンタン麺が季節物というのがちょっと変わっていますね。

シンプルなメニューです


ここのラーメンの麺は、自家製麺です。うどんかそうめんのように白っぽいストレートの細麺で、ちょっと藤枝の朝ラー系にも通じるものがあります。粉っぽい、ラーメンらしくないという感じもしますが、これはこれでけっこういけるというか癖になる麺かもしれません。新しい発見がある麺です。我が家ではここでも固めで頼んでおります。

スープは、懐かしい中華そば系とも流行りのこだわり系ともテイストが違っています。カウンターから作り方を見ていると、けっこう適当です。タレに小鍋から薄いスープを注いでいるだけに見えて大丈夫なのかと心配してしまいますが、ここでもけっこういけちゃうのです。

まぁ、昔ながらの化調を感じるケミカル系と言ってしまえばそれまでなのですが、煮豚から出る出汁や鳥ガラなどから出てくる獣系が味に奥深さを与えているようです。醤油のまろみも出ていますし、懐かしい中華そばだけで括ってしまう以上の魅力があるかと思います。途中でテーブルの上のお酢やでっかい瓶入りの唐辛子をちょっと入れると味が変化して楽しめます。

これが噂の麺とワンタンです


そして、ここの魅力をさらに高めているのがトッピングです。といっても普段はチャーシュー、秋から春まではワンタンだけなのですが、それぞれがおいしいのです。チャーシューは腿肉のロースと肩肉の2種が入ります。特に腿肉は、良い時に当たると真ん中部分がまだほんのりとピンク色をしており、柔らかくジューシーです。流行の炙りも色々なスパイスでの味付けもありませんが、シンプルイズベストの言葉を実践するなかなかのチャーシューだと思います。

もうひとつのワンタンも、ここ独自のスタイルです。普通は餃子と同じか少し薄いくらいの皮を使っている店が多いですが、この店のものはこれ以上薄くできないくらい薄い皮で出来ています。スープの中でちじれてビロビロしています。気を付けて食べないと割れてしまいます。ワンタンの醍醐味はツルリという喉越しですが、ここのものはその食感よりも雰囲気と味を含めた総合力という感じですね。

このワンタン、ちょっとキワモノっぽい感じですが、何故か人気があって、開店早々にいかないとありつけません。冬場のお客さんの半分以上はワンタン麺を注文しております。もちろん我が家でも開店早々に突入しています。

この素っ気無さが癖になります


このお店の魅力はラーメンだけではありません。店構えから内部、お店の人まで昔ながらの雰囲気で和めます。というか、初めての人は緊張してしまうかもしれません。老舗のオーラも流行りの店のお洒落感もない、ちょっとうらぶれた感じ、B級感がたまりません。ぶっきらぼうなお店の人、カウンターと小上がりだけの広いとはいえないお店、目立たない外観、昔からの常連さん、ひっきりなしに掛かってくる出前の注文・・・と、昭和の時代にタイムスリップしてしまう感じが癖になります。

地元の昔からの常連さんと一部のラーメン好きに愛されているこのお店、一般的には微妙な立場かもしれませんが、あちこちのラーメン屋さん巡りをしている人には一度訪ねてみてほしいお店であります。


北京屋

静岡市清水区神田町4-16(清水岡小近く)
0543-52-7962 月曜休み 時々日曜休みあり
11:20〜 麺・スープが終わるまで

2006.12.17 | グルメ(ラーメン・中華) | トラックバック(0) | コメント(6) |