2009 10 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2009 12

スポンサーサイト

kage

--/--/-- (--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

22(VENTY DUE)@静岡市葵区

kage

2009/11/29 (Sun)

一枚入魂のピッツァ! 22(VENTY DUE)

ここ数年間、静岡県内の食のシーンが面白くなってきたとよく聞きます。このひとつの要因に、静岡県内外、特に東京や関西の有名店でしっかりと修行した人が静岡県に戻ってきて(やってきて)お店をオープンしたということがあると思っています。今回の22(ヴェント ドゥエ)もまさにそんなお店の一軒だと思います。

マルゲリータです

こちらのお店は開店してからまだ1ヶ月ほどしか経っておりません。が、満員御礼の日もある人気のお店になっています。その理由に本格派のナポリピッツァ、もちろん石釜で焼かれたものが食べられるからです。今では静岡県内のイタリアンやピッツァリアで石釜焼きのピッツァが食べられますが、なかなか私がうなるようなものに出会えていなかったのが現実でした。

このお店のピッツァは基本中の基本のもの3種類しかメニューに載っていません。おまけに1日30枚しか仕込みません。これは、ピッツァイヨーロ(ピッツァ職人)のご主人のこだわりであり、哲学なのでしょう。今までの静岡の食事情ではこの潔さが裏目に出ることもあったのでしょうが、この3種類だけでもお店が成り立っていくとしたら、東京並とはいえませんがかなり成熟してきた証だと思います。素直に喜びたいですね。

ピッツァのメニューです

最初の訪問ではマルゲリータをいただきました。焼き始めから1分ほどで運ばれてきました。写真を撮るのももどかしく切り分けてかぶりつきます。真ん中の薄い部分は、トマトの酸味、モッツァレラチーズの溶けた塩気と旨み、バジルとオリーブオイルの香り、さらにドゥの粉の味が渾然一体となったおいしさが一度に押し寄せてきます。アツアツなので火傷に注意して食べなくてはいけません。

コルニチョーネがおいしいです

真ん中の次はいよいよナポリピッツァで私が一番好きなコルニチョーネ(額縁)の盛り上がった部分です。まさに基本通りにもっちりムッチリしていてたまりません。下や上の部分の焦げの所、薪で焼かれているからこその焦げ味、香ばしさも最高です。なによりピッツァは小麦粉と塩、水、酵母というミニマムな要素で出来ているシンプルさ微妙なバランスの上に成立しているのがよくわかります。まさに職人が作るからこそ出来る料理といえるかもしれません。

この日はカウンターで食べたのでじっくりと焼きの工程を見ることができたのですが、生地は木の箱にしっかりと入れられ、注文を受けてから丁寧に素早く大理石の上でトッピングが乗せられてから釜に入れられます。さらに一度に一枚しか焼きません。それも微妙に位置や火の調整をして仕上げていきます。その間は1分もかからないでしょう。まさに時間との勝負です。

大理石の上で伸ばします

ピッツァの焼きというと、テレビでよく見る空中に放り上げてクルクル回したり、モザイクタイル張りの大きな石釜に何枚もピッツァを並べる派手さが思い浮かびますが、こちらのものはいたって地味です。トッピングも必要最小限、石釜もシンプルなものです。が、このシンプルさ、単純でいながら奥深いものがナポリピッツァの真骨頂なのかもしれません。ローマ風のカリッとしたものよりも私はモチッとして粉の旨さが味わえるナポリに軍配を上げてしまいます。

このお店の隠れた人気メニューにエスプレッソがあります。最近では色々なお店に自動で抽出するエスプレッソマシーンが置かれていますが、こちらのお店のものはマニュアルで抽出するものです。これも機械任せでなく腕の差がストレートに出てくる面白さと楽しさがあると思います。うれしいことに一杯250円という気軽な値段です。

これが噂のマシーンです

こちらのエスプレッソは最初から砂糖がちょっと多めにカップの底に入っています。そこに注がれるコーヒーは濃い目ながらまろやかながら旨みもちゃんとある飲みやすいものです。苦いとエスプレッソを遠慮していた人にも問題なく飲むことができると思います。カップもコーヒー豆の会社の看板もかわいいので注目ですね。

1回目のピッツァが良かったので相方を連れて2度目の訪問をしてきました。今回の狙いはもちろん残り2種類のピッツァの制覇です。今回は、ピッツァの前に前菜をお願いすることにしました。こちらのお店ではプロシュートやサルミ、マリネやフリットなどがあります。本場ピッツェリアと同じようなメニュー構成で気軽なものがほとんどですね。飲み物はビールやワインなどが揃っています。

ゼッポリーネです

今回はナポリではおなじみというナポリ風のモチモチ揚げ「ゼッポリーネ」をいただきました。これはピッツァの生地に似たものに青海苔を入れて揚げてあるものでけっこうな塩味がします。この塩気がビールや辛口のワインに合うですね。ただ、ちょっと粉っぽいというかザラッとした食感がイマイチな感じで残念でした。最後はちょっと飽きてしまいました。タコのトマトソース煮にしておいた方が正解だったかもしれません・・・。

マリナーラです

次は、いよいよピッツァです。最初はマリナーラです。これはナポリピッツァの中興の祖?と呼ばれるもので1750年頃からあるといわれています。こちらにはピザには付き物のチーズは乗せられていません。が、それでもおいしいんですよ。トマトソースの旨みと甘みにオレガノやニンニクチップのピリッとしたアクセントが非常に効果的に効いています。

が、今日の生地は先日のような香ばしさ、クリスピーさに一歩及ばないように思いました。モチッフワッの食感と小麦粉の持つ力強い旨さが相変わらずなのですが、薪で焼き上げるからこその香りの良さが足りないように思いました。この辺りの加減とか日々の変化はピッツァのような発酵熟成させる生地と石釜焼きという職人技に任さられる部分が多い一皿の難しさかもしれません。偉そうなことを書かせていただければ毎日同じように高レベルを保つのがこれからの課題かもしれませんね。

ビアンカです

最後はビアンカです。これは主人が修行した東京の老舗ピッツェリアSではなかったもので、トマトソースを使わずモッツァレラとペコリーノの2種のチーズを載せたものです。チーズの旨さとコクを味わうものといえるかもしれません。見た目は名前通り白いですね。

切り分けて食べるとチーズの伸びが凄いです。トローリと溶けるチーズはやはりいいですね。で、味は最初はおいしいのですが、段々と塩辛さが勝ってくるように感じてきます。重いといっていいかもしれませんが、バランス的に微妙なのかもしれません。単調というか、2種のチーズの良さが相乗効果を生んでいないように思いました。

石釜ですよ~

と、ピッツァに関しては奇しくも食べた通りのマルゲリータ、マリナーラ、ビアンカの順にお気に入りになりました。まぁこれは好みもあるのでしょうが、やはりナポリピッツァの定番中の定番のマルゲリータというのは偉大なる発明品だなと思わずにはいられません。しかし、他のピッツァを出す店のようにシラスとか海の幸とかキノコなどなどトッピングがないシンプルな故に誤魔化しのきかないピッツァの基本的なおいしさと楽しさを味わうことができると思います。

このお店は、主人が目指すようにひとりでもグループでも気軽にピッツァを楽しめる場所だと思います。前菜からピッツァ、ドルチェとコース仕立てにしても良いですし、フラリと立ち寄ってカウンターでピッツァとビール、〆にエスプレッソを楽しむのにも最適です。

夜しか営業していませんよ

東京の老舗とナポリのピッツェリア22で修行をしてきた主人の焼く、本場のピッツァは「これぞ!本物のナポリピッツァだ! ボーノ!」と叫ぶような大袈裟なものでなく、「うん、これこれ、この薪の香りと焦げ、小麦粉の味がちゃんとする生地のおいしさとトッピングのバランスの良さがナポリピッツァだよね」と、食べた後からジンワリと旨さと笑顔が訪れてくるものだと思います。静岡でも東京と同じようなレベルのピッツァが食べられる幸せを素直に喜びたいと思います。


ピッツェリア 22 VENTY DUE

静岡市葵区鷹匠3-21-20(静岡大成高校、静鉄日吉町駅近く)
054-260-4522 18:00~21:30 日曜日休み

スポンサーサイト

厳邑堂@浜松市中区

kage

2009/11/15 (Sun)

上質な都市型の和菓子屋です! 巌邑堂 

都市の品格、食文化のレベルを図るひとつの尺度にどれだけ上質なお店が存在するか?があるかと思います。どこの街に出しても通用するお店ですね。これに適しているお店が浜松市の和菓子屋、巌邑堂(がんゆうどう)だと思います。

これが噂の栗蒸し羊羹です

このお店の創業は明治初初期ですから140年近くの歴史がある老舗です。創業者の遺言で支店を出してはならないの教えを守り、創業の地でひっそりと厳かに和菓子の伝統を守っている経営姿勢は、何事も派手になっている食品業界にあっては珍しいかもしれません。が、それだからこそ、何を食べてもおいしい、はずれがない、値段以上の価値のあるお菓子に繋がっているのだと思います。

そんな和菓子の中で一番の人気商品が9月から1月に掛けて販売される栗蒸し羊羹です。遠州地方はおいしい栗が取れる産地ですから、そこかしこの和菓子屋で名物の栗蒸し羊羹が発売されます。が、私はこのお店のものが今まで食べた中で一番好きですね。

栗と羊羹のバランスがいいんです

この理由は、

栗と羊羹のバランスが取れていること・・・ほかの店では栗を強調しすぎるきらいがありますが、こちらのものは適度な大きさの栗が良いアクセントになっています。

羊羹の部分が圧倒的においしい・・・なめらかしっとりしていて、小豆の風味が生きていますし、丁寧かつ上手に練られているのがわかります。

日持ちしないが、その分フレッシュ感がある・・・こちらのものは保存料など添加物は一切入っていないので、日持ちは3,4日ですが、それを補って余りある新鮮さ、フレッシュさがあると思います。包装もラップで包んであるだけのシンプルさが良いです。

運が良ければ切り落としが手に入るかも

など、良い点を上げればキリがないのですが、基本を忠実に守り、良い材料を使って丁寧に手作業で1日に作れる程よい本数を作れば良いという当たり前のことをやっているのだと思います。儲け主義、拡大主義でない職人気質の仕事振りが如実に出ていると思います。毎年、こちらの栗蒸し羊羹を心待ちにしている人や遠方、それも和菓子屋がたくさんある東京や関西からお取り寄せをする人が多いのもわかるような気がします。値段も1棹1155円ですから妥当だと思います。

それからお値打ち情報ですが、運が良ければ切り落としを手に入れることができます。定価の半額近くで端っこが手に入りますが、どうしても蒸しが強くなってしまう部分なので堅いというかパサつき気味になってしまうのが残念です。が、お得なのは間違いありません。

おいしいどら焼きですよ

栗蒸し羊羹が季節の人気商品なら年間を通しての人気商品のひとつにどら焼きがあります。お店の工場をガラス越しに覗くと職人さんが銅板で丁寧にどら焼きの皮を焼いているのを見ることが出来ます。また、お店で並んでいる商品の包み紙は白い紙袋にマル厳の大きな文字。ふつうの和菓子屋はビニール袋のところが多いですが、紙袋の方が湿気を吸って良いかと思います。なによりパッケージともども雰囲気が良いですね。

さて、肝心の味ですが、基本に忠実ながらしっかりと皮と中の粒餡のそれぞれが主張していつつバランスがとれています。味は甘いというよりも密度が濃いですね。しっかりと焼き色がついた皮は流行のフワフワの生地とは一線を画したムッチリしていて、中の小豆の皮を半分つぶしたようなねっとりザラッとした餡子を受け止めています。

銅板で焼いています

最近の和菓子は軽めで洋風なものが主流になってきているように思いますが、こちらのものは伝統的なしっかりとした味付けながらくどくない後味が良いものです。生クリーム入りや栗入りなどは作らず伝統的などら焼きらしいどら焼きだと思います。私が大好きな東京上野のUとは対極にあるようなどら焼きですが、これはこれで完成されたものだと思います。

さて、和菓子屋といったら無くてはならないものに上生菓子があります。季節の風物を上手に生かしてまるで芸術品のように見て愉しみ、食べておいしい日本が生んだ世界に誇る食文化のひとつだと思います。お茶席にも欠かせないですし・・・。

見ても食べてもおいしい

今日は、栗きんとんを狙っていたのですが、あいにくと売り切れ、それならと練りきりをお願いしました。鳥の形を模した見た目は食べてしまうにはもったいないほどのかわいさです。それを我慢?して口に運ぶとすっきりとした甘さの中にふくよかでリッチなおいしさを感じることができます。これで231円は納得できる価格だと思います。

こちらのお店は、伝統のある和菓子屋ですが、ガチガチの保守的で昔ながらのお菓子だけを作っているわけではなく、納得できるものが出来た時だけ新製品としてお店に提供しているそうです。そんな和菓子に揚げまんじゅうがあります。このお菓子は今年の春から発売されたものとのことです。

揚げまんじゅうはカリッとしています

こちらは上生菓子とは対照的に思いっきり地味な姿をしています。駄菓子チックでどこにでもあるようなものなのですが、一口齧ってみると、他所のお店のものとは一味もふた味も違う凄さを垣間見ることができます。外の皮のカリッとした食感はどこでも一緒です。違うのは中の餡子のおいしさです。

この餡子、黒糖の甘さのような独特な癖、良さがあります。これは自分の店で餡子を煮て、それぞれのお菓子に合わせて味を微妙に変化させているからできることでしょう。和菓子にとって餡子は命というのがよくわかります。さらに他所の店と一緒だと思った皮も一度飴掛けしてから揚げてあるのか、かりんとうのような旨さが隠れているのです。この辺りの隠し技もいいものです。こちらは揚げたてがおいしいので、お店を出たらパクッとやっちゃいましょう。

と、こちらのお店は伝統を守り、家訓を守りひとつの店を大事にしてきましたが、五代目の大きな夢がNYで和菓子を中心としたカフェを開くこととだとのことです。そのステップアップのためかどうかわかりませんが、小売店の隣にオープンした和の雰囲気を生かしたカフェ邑(ゆう)です。内装もメニューも若い人に違和感なく楽しめるものになっていると思います。

和栗のあんみつです

この日は、秋らしく和栗あんみつ800円をお願いしました。見た目は栗の甘露煮が3粒と白玉などが最初に目に飛び込んできます。見ただけで秋を感じるだけでなくおいしそうです。ただ器が小さめで食べにくかったですね。

味は流石のものだと思います。こちらのものも中のひとつひとつの素材に上質なものが使われていますし、ほかの店とは違う小さなアイディアが上手に盛り込まれています。もちろん自慢の栗蒸し羊羹のカットも入っています。あんみつというと古臭いイメージがありますが、現代的な新しさを感じさせつつ伝統の良さもちゃんと表現されていると思います。

和菓子の華といったら上生菓子ですね

カフェにはこのような甘味処の定番なあんみつやぜんざい、夏場のかき氷、和菓子のセットなどの他に抹茶ラテやフレーバー緑茶などのものが揃っています。メニュー構成やコンセプトにまだ迷いや発展途上のものが感じられますが、どう変化していくのか?どう受け入れられていくのか?興味がありますね。

と、この記事を書くうえで検証のために五代目のブログを読んでいたら、東京は二子多摩川の高島屋(ニコタマ)に支店を開店したと載っているではないですか!家訓はどうなったのだろうと思ったら、「飛び出せ日本の飲食業コンテスト」で審査員特別賞を受賞した特典としてのことで、来年の7月までの出店とのことです。

老舗の風格があります

これを機会にどうなっていくのかわかりませんが、ひとりでも多くの人に自分の店の商品を知ってもらいたいのは経営者としては当然のことだと思います。ましてやネット全盛、流通事情の整備が進んでいる現代においては昔とは比べられない可能性がありますからね。が、日持ちしない和菓子が多いという特性もあるので、店を広げるにしてもこのクオリティを維持していってほしいと思うのは多くの常連客の希望することだと思います。

と、これからの巌邑堂の変化には注目したいですし、新しい商品なども気になります。どら焼きに揚げまんじゅうという地味な商品でもお店に並び始めて間もないという伝統的で頑固なお菓子造りをしていますから。最近の派手で見た目重視の新商品が多い和菓子屋とは一線を画しているのは評価できるかと思います。と、まだ行ったことのないスイーツファンの人には是非とも一度お店に行ってほしいと思います。


巌邑堂(がんゆうどう)

浜松市中区伝馬町62(ザザシティ近く)
053-452-8686 9:00~18:00 水曜日休み

wagashi&cafe 邑(ゆう)

浜松市中区伝馬町60 マルモビル1階
053-452-8132 11:00~21:00 水曜日休み

さくらい@島田市

kage

2009/11/01 (Sun)

自分のお好みメニューを見つけよう!さくらい

地元では有名で人気があるのに、それ以外の地域ではそれほどの知名度がない飲食店というのがけっこうあります。情報、ネット社会の現在は昔ほどではないにしてもまだまだ隠れた名店が存在するものです。今回の島田市のお好み焼き・さくらいはそんなお店なのかもしれません。

大きな鉄板で焼かれます

このお店は、30年以上の歴史がある老舗で近所の人や会社員、島田市内へ通う高校生など常連さんに支えられています。お店で食べる人が多いのはもちろんのこと、電話予約してからのテイクアウトの人も多く、夕方のお店の鉄板は焼きそばやお好み焼で賑やかなことになっています。そう、こちらは全ての品がお店の人が焼くシステムなんですね。 

関西風の粉モンといったらお好み焼きが代表的ですが、それよりも私が一番好きなものははモダン焼きです。ちょっと変わった選択かもしれませんが、お好み焼と焼きそばの良い所取りな感じがするのです。どちらもいっぺんに食べることができる欲張りなメニューなのかもしれません。

ソースと

モダン焼きにはシンプルな豚玉と豚肉に海老とイカが加わったミックスがあります。やはりミックスの方が材料が豊富だけにおいしいですね。ちなみに並盛りで850円、大盛りはプラス150円です。この値段はちょっと高めですが、けっこう大きめな具がゴロゴロと入っているので仕方がないのかもしれません。昨年の初めくらいの原油とか小麦粉など諸物価の高騰の折に全品100円程度値上がりしたんですよね。それがなかったらコストパフェオーマンス抜群だっただけにちょっと残念です。

さて、こちらのモダン焼きの特徴は、良い意味でのジャンクさ、コテコテさだと思います。味付けが濃い、はっきりしていているのにしつこくない、ガシガシと食べることができて大盛りでもペロッと完食できてしまうのです。その理由は、自家製ソースのおいしさでしょうか。トマトケチャップのような赤っぽいものとドロッとしたソース、さらに追い打ちを掛けるように最後に塗られるマイルドなマヨネーズ。これらが複層、重層的、三位一体的に効いているのです。

中の焼きそばがおいしいんです

この濃さを受け止めるメインである焼きそばの麺自体も太麺のモチッと弾力感のあるもので、細くてゴワッとしている富士宮の麺とは対極にあるのかもしれません。典型的な大阪、関西風のもので、ソースにはぴったりなものだと思います。と、焼きそば単体で食べてもおいしいのですが、更にグレードアップしてくれるのが、巻かれているクレープ状のお好み焼です。シンプルに焼かれただけなのですが、単調になりがちな焼きそばに良い意味での変化を与えてくれるのです。これに目玉焼きが加わるのですから、こちらも三位一体の旨さにつながるのです。

お好み焼屋というと、お好み焼に焼きそばがメインになりますが、鉄板焼きという大きなジャンルになりますので、それ以外のメニューにも心惹かれるものがあります。特にこちらの店は会社や官庁が周囲にありますのでサラリーマンの憩いの場所という側面もあります。夜は飲み屋代わりにつまみでビールを一杯という人でにぎわっています。もちろん家族連れや若い人のグループ客も多いのですが・・。

これもこちらの名物ですよ

アルコールにぴったりで人気のあるのが『玉子巻き』なるメニューです。関西風オムレツといったところでしょうか。プロの技でクルックルッと見事に大きく広げたフワフワッの玉子焼きに海老やら豚肉やらカキなどの具を巻いていくのです。単純で家でもできそうなものなのですが、食べてみるとちゃんとプロの仕事なのがわかるのです。素早く的確に豪快かつ繊細でないとなかなかこうはならないのではないかと思ってしまいます。

この日はオムレツ定食なるものを注文してみました。これは、牛肉の細切れとたまねぎが玉子巻きになっているものでご飯と味噌汁がセットされます。このメニューは単品ではないものですが、その理由はご飯に合う具だからかもしれません。この組み合わせはまさしく洋食のオムレツそのままなのですが、例のソース3種と香りが良い調味油の具合などからしっかりとお好み焼屋のオムレツになっているのです。ご飯の上に乗せて丼のようにかきこむのがおすすめです。

定食ものも充実しています

こうなってくると、他のメニューも気になってきます。山芋が入ってフワフワでいてしっかりと焼けているお好み焼や焼きそばもおいしいのがわかっているのですが、それらは家でも食べることができますし、他の店でもメインを張っています。こちらの店にはご飯の上に生野菜と揚げ玉の上にハーフサイズのお好み焼と目玉焼きが乗ったお好み焼丼なるものも気になりますが、今日は豚肉のソース焼きのを定食にして注文してみました。こちらも先の定食も900円です。

これは全くのノーマークだったのですが、カウンターの隣で食べていた人のものがあまりにもボリュームたっぷりでおいしそうだったので思わず「あれは何ですか?」と聞いて注文したのです。目玉焼きがプラス30円でトッピング可能なのでもちろんお願いしました。カロリーは高そうでしたが、誘惑には勝てませんでした。

豚肉のソース焼きですよ

この豚肉のソース焼きとは、ザク切りのキャベツ炒めの横に豚肉のロース肉を例のソースを主体に焼いたもので、豚焼肉定食といっていいかもしれません。が、普通の定食屋や食堂のような辛めのタレ焼きとはまた違った独特のおいしさがあるのです。これも単純な料理なのですが、ちゃんとさくらいワールドになっているんですね。キャベツの炒めたものにはマヨネーズが、豚肉にはソースが塩梅良くマッチしているのです。これに半熟の玉子が華を添えるという格好なのです。

これらのどれもがおいしくなる秘訣はなんといってもベテランのご主人のコテさばきでしょう。自分でお好み焼を焼くスタイルの店も多いですが、やはり毎日毎日大量にプロ仕様の厚い使い込まれた大きな鉄板を使いこなして焼かれると一味もふた味も違ってくるのだと思います。眼光鋭く寡黙なご主人はまさに鉄板職人といった感じなのです。このご主人の息子さんが藤枝の駅南で支店を開いているのですが、同じメニューを頼んでも島田の店の方が一枚上手なのです。

それから、素材の良さとオリジナルの調味料のおいしさもあるのだと思います。こだわりの○○産の肉だとか海老だとかはないのですが、値段に見合った素材が使われています。この手の店では海老やイカが臭かったなんてこともあるのですが、こちらの店のものは麺や生地をよりおいしくするものが使われていると思います。具ひとつひとつの大きさが豪快なのもいいですね。それから各種ソースや焼き油の独特なおいしさは先に書いた通りです。

路地裏の名店だと思います

と、このお店は庶民派関西風お好み焼屋、粉もん屋として食事だけでも良し、居酒屋風に楽しむのも良し、テイクアウトして家庭で食べるのも良し・・・と使い勝手の良い店だと思います。カウンター席も6席ほどありますからひとりで入るのも問題ありません。まぁこれは男性客の特権かもしれませんが・・・。

最近では富士宮焼きそばや各種B級グルメだとか粉もんに関しては賑やかな状況になっていますが、こちらの店は今も昔も変わらないオーソドックスな関西風のお好み焼きや焼きそばなどの安定的なおいしさと、広島焼きや豚肉のソース焼きなど新しいメニューを増やす努力も相まって、安心して色々なメニューを楽しむことができると思います。ちなみにどのメニューも600円から1,200円ほどまでです。トッピングや組み合わせもたくさんありますから好き嫌いのある人でも大丈夫ですよ。


お好み焼 さくらい

島田市扇町11-14(島田市役所近く)
0547-37-6777  11:30~13:30 16:30~20:30 日曜祝日11:30~20:00
水曜日休み

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。