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ラ・ピエトラ@静岡市葵区

kage

2008/08/10 (Sun)

期待の新星、現れる! ラ・ピエトラ

残念ながら閉店しました。ご注意ください。

オリンピックも高校野球も「期待の新星」「ダークホース」というホープが現れてファンを喜ばせてくれます。これは外食産業でも同じことです。静岡市でもイタリアンやフレンチのお店が続々と登場していますが、名前倒れや期待外れ・・・と、なかなか我が家のツボにはまるお店がありませんでした。が、今回のラ・ピエトラは久々に成長が期待できる、人気化しそうなイタリアンのお店だと思います。

あさりのパスタですよ

このお店は静岡市街地のちょっと外れの駒形通りに今年の6月に出来たばかりです。フリーペーパーや食べ歩きのブログでの高評価により気になっていたのですが、今回ランチに訪れてみて「もっと早くくるべきだった!」「これならディナーにまた来たい!」と、満足感に浸りました。ただ、気になったのはサービスが遅かったことです。まぁこれはイタリア時間と思えば許せるのですが、ランチに2時間近く掛かりましたので、時間に余裕を持ってお出かけすることをお勧めします。ただ、お店のブログを見たら新しいアルバイトの子が入店したということですので今は改善していると思います・・・。

ランチは、パスタが主体のものとメイン(セコンド)がついたものがあります。今回は相方とひとつづつオーダーしました。最初はアンティパストミストです。これはどちらのコースも同じものです。内容は「トリッパの煮込み」「海鮮マリネ」「桜海老のフリタッータ」です。イタリアンでは定番中の定番のものばかりです。が、これが、他の静岡市内のイタリアンとは一味も二味も違っていてうれしくなりました。

前菜の盛り合わせです

「トリッパの煮込み」は、夏らしくジェノベーゼソースで仕上げてあります。下処理も十分でトリッパのコリコリ感が上手に生かされています。「海鮮のマリネ」はムール貝、イカ、海老、カニが少しづつきれいに盛られています。味付けは控えめでポイントアップ、素材は刺身に食べられるほど良いものを使っててあり更にポイントアップです。もうひとつのフリタッータも、地元の食材の桜海老を上手に生かしてあります。こちらも味付けは控えめです。と、全体的にスターターとしては十二分に合格点です。おざなりの前菜を出す店が多い中、これくらいのものを出してくれるとこれからの皿に期待が持ててきます。

ぷっくりとしたあさりです

パスタは2種類の中から選ぶことができますので、当然の如く相方とひとつづつ選びました。ひとつは浜名湖産のあさりのパスタ。こちらも良質の大振りなあさりがうれしくなってきます。パスタは乾麺のスパゲティーニですが、茹で方もオリーブオイルの乳化の仕方も好みに合っていました。もちろん塩梅の具合も気に入りました。あさりから出る出汁と旨みを生かす味加減だと思いました。見た目は普通なので家庭で出来そうですが、やってみるとなかなか出来ないプロの仕事振りを垣間見た思いがしました。

シチリアのマンマの味です

もう一皿のパスタは「カサレッチェ・トラパネーゼ」です。これはシチリア特産のカサレッチェという珍しい乾麺を使ったもので、こちらも見た目はシンプルです。この麺は初めて食べるものですが、長さは10センチ程度で断面がS字になっていておまけにちょっとねじりもある不思議なものです。さすがパスタの本場イタリアです。まだまだ知らないパスタがいろいろありそうで、このようなものが食べられるのもレストランの楽しみの大きな要素だと思います。

おまけにシチリアの町トラパニ風という名のソースがいけてました。トマトベースですが、そこに松の実やバジル、隠しにんにくなどが加わって味に深みがあるのです。かの地シチリアではマンマの味なのでしょうが、ここ静岡ではプロならではの味だと思いました。次回はシチリアパスタの王道イワシとウイキョウのパスタを食べてみたくなりました。

けっこうボリュームありますよ

メインは肉を選択。今日は富士宮の朝霧豚をタリアータしたもの。ソースはバルサミコとこちらも王道的なものです。量もランチとしてはたっぷりめで150g近くあるのではないでしょうか。最近のブランド豚肉はおいしいですが、それをさらにおいしく昇華させる技量は確かなものがあると思います。この辺りはさすがイタリアで1年半、東京のシチリア料理の名店ダ・ニーノで同じく1年半修行しただけのことはあると思います。

さらにこれを確信したのは、付け合せのカポナータを食べた時です。基本の技術がちゃんとできるから出来る仕上がりです。「良い素材」+「確かな技術」=おいしい一皿。この当たり前のことが静岡の外食ではなかなか体験できないから貴重です。シェフと話をしたところ「静岡県は素材の宝庫。特に海のものに関しては駿河湾のものは種類が豊富でやりがいがある」と言っていましたが、イタリアでも海の幸にかんしては屈指のシチリアやリグーリアで修行してきただけに説得力があります。次回は魚料理メイン、アラカルト攻めでいきたいものです。

デザートドルチェです

イタリアンやフレンチの楽しみのひとつというかけっこう大きな部分をデザートが握っていると思います。こちらのお店は盛り合わせといった目で見る楽しみはありませんし、ケーキ専門店を凌駕している質の高さもなく「シンプルさ」「普通のおいしさ」的なデザートです。今日はバニラアイスでした。

濃い目もあちら流です

デザートは普通でしたが、コーヒー、エスプレッソは好みに合っていました。おまけ的な薄いコーヒーや余り良くない豆を使ったエスプレッソを出す店が多い中、このお店のものは専門店顔負けの濃さと香りを持っていました。前菜から〆のカフェまでの量と質を考えると、このお店のコストパフォーマンスは高いと思います。頑張っているなぁと思わざるおえません。

お洒落な外観ですよ

と、このお店、魚好き、料理好き、基本的技術力、素材重視の姿勢・・・から、間違いなく静岡市のイタリアン好きの注目を集めていくと思います。オーナーも積極的にワイン会や食事会を開催していくようですし、「店が客を育て、客が店を育てる」という格言の通り、お客さんがあれこれ静岡の食事情や隠れた食材などのことでコミュニケーションをとったり、お任せで魚料理のオーダーをしたりしていけば、静岡では数少ない旬の素材を生かしたメニューが黒板を飾る「黒板メニューの店」や話題の地方で頑張る「地産地消のイタリアン」に発展していくと思います。

P.S. 1回での訪問での記事アップは少しためらいも感じましたが、丁寧の仕事ぶりからも次回以降も平均点以上の満足感は得られるのではないかとの思いと、新しいお店を早く多くの人に知って欲しいとの願いから今回の記事となりました。お盆期間中も営業するそうです。


ラ・ピエトラ

静岡市葵区駒形通1-1-30(常盤公園近く)
054-253-2606   11:30~14:00(OS) 18:00~22:00(OS)
水曜日休み


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