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中村屋@静岡市葵区、キッチン塔子@静岡市葵区

kage

2008/08/24 (Sun)

新旧親子丼対決! 中村屋VSキッチン塔子

食べ物にも流行り廃りがあります。「新しい味」の魅力、「伝統の味」の底力、どちらが良いのか?対決シリーズの3回目は、そんな新旧の味の違いを親子丼という庶民的で、誰でもが食べたことがあるおなじみの丼もので検証したいと思います。

親子丼です

伝統の味、静岡の昔ながらの親子丼を出す老舗、それが常磐町の中村屋です。老舗は大通りからちょっと入った路地にひっそりとあるのが似合いますが、まさにこの店もそんなロケーションにあります。お店、特に玄関周りは改装してモダンな佇まいです。しかし「親子丼専門店」の看板が燦然と輝いています。これこそが老舗の矜持なのでしょう。

この看板が目に入らぬか!

中村屋の親子丼はちょっと変わっています。これが昔ながらの静岡市伝統の親子丼スタイルなのかわかりませんが、この親子丼を遠方から来た人が知らずに注文したらびっくりすること請け合いです。世間で言われる「きじ丼」「鶏の2色丼」とも言われる炒り卵と鶏肉と野菜の煮物が半々に盛ってあるものなのです。そして下のご飯が白飯でなく醤油出汁の色付きご飯なのです。

静岡式の親子丼です

メニューはメインの親子丼が並と上と特上、それから半熟親子丼。あとは一品料理でモツ焼きや焼鳥などがあります。この辺りも老舗のそば屋のように一品料理でビールや日本酒で軽く飲んでから丼もので〆るという江戸前風の愉しみ方ができるわけです。店内は小上がりこそないものの質実剛健な雰囲気が漂っています。

この日は親子丼の上を選びました。真ん中のクラスを選ぶのはいかにも日本人ですね・・・。この違いは特上はささみ肉が入るのと、肉のグレードや量が少しづつ違ってくるそうです。丼は錦手のいかにも日本の正しい丼といったところです。漬物は付いてきますが、汁物、この店ではお吸い物は別料金になっています。これはうなぎ屋さんぽいですね。

親子丼の格差社会やぁ

さて、蓋を開けてみると、鮮やかな黄色の炒り卵が目に飛び込んできます。残り半分の鶏肉、筍、しいたけ、かまぼこの煮物は茶色に染まっています。お箸で口に運ぶと「甘~い!」と、叫ばずにはいられません。卵は言うに及ばず、煮物もその下に隠れている茶飯もどれもガツンと甘いです。脳天に響きそうな甘さです。20年以上振りに食べましたが、これは予想以上に甘いです。以前紹介した「とりめし屋」の方があっさり目です。

しかし、その甘さは人口甘味料やアミノ系調味料を大量に使った昨今のベタベタした甘みでなく昔ながらの砂糖と味醂を使ったリッチな甘さといった感じで、後味の嫌味はありません。醤油だけでない伝統のタレでも使っているのか?と、食べた後に聞いたところ「秘密です・・。」との老舗らしい?返事でした。

モダンな店構えです

この親子丼、静岡はおろか全国でも余り食べることのできないオリジナリティあふれる一品だと思います。まぁ、好き嫌いは分かれるでしょうが・・・。きっと田舎のおばあちゃんが作るとこんな感じになるのかもしれません。煮物も色付きのご飯も丁寧に作られていますし、醤油甘い味が好みな人はもちろんのこと、このような静岡式?親子丼未体験な人も食の経験値を広げるためにも食べてみても良いかと思います。この親子丼、折り詰めをやっているのでお土産にすることもできます。

対する「キッチン塔子」は出来て間もないお店です。北街道沿いの車で走っていると通り過ぎてしまいそうな目立たない小さなお店です。めしのノボリが目印です。以前は居酒屋か割烹かといったお店を改装したお店で、丼屋はテーブル席中心のお店といった思いを覆す靴を脱いで畳敷きのカウンターのお店という一風変わった感じです。どこか京都の祇園のおばんざい屋さんのような雰囲気もあります。

目だないけど探してね

このお店は親子丼がメインですが、ほかにも焼鳥丼や鶏から揚げ丼といった派生メニューも揃っています。あとは焼鳥や野菜料理などの一品料理もちょっとした居酒屋並みに揃っていますので夜は居酒屋としても利用可能です。場所柄、単身赴任や仕事帰りのオヤジさん、ご近所カップルの憩いの場になっていそうな感じです。

今日はもちろん、親子丼を注文します。こちらは質によるランクはなく、量による大盛りがあるだけです。普通盛りで650円は普通か良心的な値段でしょうか。こちらの丼は口の部分が広い現代的なもので色も黒でシックな感じです。黒に対する黄色のコントラストを狙っているのでしょうか。見た目の特徴は、真ん中に落とされた卵黄と三つ葉と刻み海苔でしょうか。あと普通はゴマが振ってあるのですが、ゴマが味を変えてしまうと思って、この日は掛けてもらうのを止めてもらいました。

トロトロですよ~

出来たばかりの親子丼は、オーソドックスな王道的なスタイルです。トロトロまではいかないちょっと固まりかけの卵の間から大きめな鶏肉が覗いています。さて、味はどうでしょうか?最初は卵黄を溶かずに食べてみます。フワフワの卵とあっさり目ながら臭みも固さもない上質な鶏肉のコラボが良い感じです。なんでも鶏肉は富士宮のブランド鶏肉、卵は川根のこだわり卵を合計3つも使っているとのことで、なるほどなと納得できました。このふたつをまとめているダシも薄味で卵の風味を殺していません。そして中のご飯は白飯でなくて五穀米だったのが驚きです。五穀米は苦手なのですが、こちらのお店のものは白飯と変わりない感じで、杞憂に終わりました。3分の1くらい食べた後に卵黄をつぶしてみると、さらにおいしさパワーアップです。これは親子丼というよりも和風オムライスといった感じに変化しています。

と、この店の親子丼、濃い目ガツンといった感じでなく、上品でダシと具材の良さを最大限生かしたものだと思います。この品質で650円は十分にお値打ちだと思います。さらにお持ち帰りのお弁当はワンコインの500円というのですから、ヘルシーでおいしいお弁当を食べたい人にはうってつけだと思います。事実、この日もランチを食べている短い間に何人もお持ち帰り弁当を受け取っている人がおりましたから。

この丼がらしいですよね

伝統の「中村屋」、新進気鋭の「キッチン塔子」、私が普段使うならキッチン塔子でしょうか。理由は薄味に慣れてきた身に味付けが合ったのと値段がお手頃だからです。対する中村屋は、私には味付けが甘すぎました。でも、これが伝統の味ならばいつまでもこのスタイルで頑張っていってほしいですね。それでこそ大衆におもねることなく昔ながらの味を守り抜く老舗といえるからだと思うからです。が、「薄味親子丼」も追加で販売してほしいです・・・・。


親子丼専門店 中村屋

静岡市葵区常磐町2-12-2(宝台院前、あざれあ近く)
054-252-5517 11:30~14:00 17:00~19:00 不定休


キッチン塔子

静岡市葵区太田町9-3(しずおか信用金庫横内支店近く)
054-246-0530 11:00~14:00 17:00~23:00 不定休


この記事へのコメント

kage

さすがメンカタさん
中村屋ですね。
私の親が好きで 子供の頃から親子丼
と言ったら 中村屋の親子でした。
でも、店で食べたことはないんです。
いつも電話注文で折を買ってきていました
安いほうが 鶏皮つき 高いとついてないのでいつも安いほう~
高いほうは卵と具がキレイに分けてあり
安いほうは甘い卵と具が渾然一体でした。
お店で卵が半熟のほうを食べてみたいです。
塔子はコバトの隣のほうですよね?

Posted at 21:43:35 2008/08/24 by hearts

この記事へのコメント

kage

室長、こんばんは。中村屋の親子丼の違い、よくわかりました。どうもありがとうございました。
中村屋の親子丼、静岡生まれの人にとっては一種のソウルフードかもしれませんね。今回は味覚の変遷というか甘さの違いみたいなものがよくわかりました。
塔子はコバトの近くです。昼でも夜でもOKですので一度試してみてください。そば屋の親子丼よりもいけていると思います。

Posted at 21:55:39 2008/08/24 by SUZY(メンカタ)

この記事へのコメント

kage

気になっていたお店です。

「キッチン塔子」さん、お店の前を通るたびに気になっていました。
多分…私の好みの味だと思います。いいお店を紹介いただき、ありがとうございました。

Posted at 20:54:26 2008/08/26 by スガピー

この記事へのコメント

kage

スガピーさん、こんばんは。
キッチン塔子さんの親子丼、丁寧に作られているので、きっと気に入ると思います。駐車場も店からちょっと離れていますが、2台分くらいありますよ。

Posted at 21:03:28 2008/08/26 by SUZY(メンカタ)

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