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あん梅@焼津市

kage

2009/06/28 (Sun)

焼津港のディープな本格居酒屋! あん梅

最近の居酒屋はチェーン店や創作系、お洒落系のものが幅を利かせていますが、探せば渋くて本格的な隠れ家的な居酒屋もあります。今回のお店はまさにそんなお店です。場所は焼津港。しかも目の前は海。潮風に吹かれながらおいしい魚とお酒が楽しめる「ありそうでなかった」お店です。

刺身の盛り合わせですよ

このお店、見た目はしもた屋風、手作り感満点で昭和の香りがして普通の人は一歩引いてしまうでしょうが、一度店に入って何か料理を食べてみれば、それが杞憂であったことがわかると思います。その理由はご主人は大阪、京都で長年修行した本物の板前さんで、その腕前は本格的な割烹や料理屋でも立派に通用すると思うからです。

昭和の香りがする店構えです

最初の訪問では、勝手がわからないのでご主人にいろいろ聞いてから注文します。焼津ですからなにはなくとも刺身です。あれこれ食べたい我が家としては盛り合わせで注文します。ひとり当たり1500円~ということで、2,000円でお願いしました(一番上の写真です)。

毎日変わる手書きの品書きですよ

この日はカツオ、南マグロ、アジ、地のタコ、地の金目鯛、真鯛、自家製の〆鯖、ウニなどです。この中ではカツオと地のタコが良かったですね。といってもどれも平均点以上のおいしさで、目利きの良さと包丁の冴えがよくわかります。これくらいの刺身が焼津では普通に食べられると思われがちですが、魚を売りにしているお店でもなかなかこのお店くらいのものが食べられないのが実情です。ただ残念だったのはお皿が小鉢のようなもので、これが大きな平皿ならなおおいしく感じたと思います。

刺身の後は煮魚です。煮魚は魚料理屋さんでないとなかなかおいしいものが食べられないですからね。この日は金目鯛と真鯛のかぶと煮があるということで、真鯛をお願いしました。出てきた煮魚にはうれしいことに定番のゴボウの他に姫竹と冬瓜の煮物が添えられています。この煮物を食べてみると関西でしっかりと修行したことがわかります。

真鯛のかぶと

さて、真鯛のかぶとの方も煮方、味付けが絶妙です。煮汁は濃い目ながらあっさりとしていて皮目の部分のしょっぱさと中の身の白身の真骨頂であるふくよかな淡白さが殺されていないバランスさがいいですね。骨と骨の間や目の周りなど身をほじくりだして食べつくします。この量と味でたぶん800円ほどの値段というのですから安いと思います。

このお店、魚料理が強いですが、肉を使ったものもあります。この日は鶏団子の汁物をいただきました。三河の赤鶏を使った団子がフレッシュな感じでいけてました。このような腕のあるお店ですから突き出しにも自家製のまぐろの角煮がのっていました。この角煮は焼津ではお馴染みの惣菜ですが、味付けがピリッと大人の辛口で日本酒に合いそうなものでした。

自家製のまぐろの角煮がいけますよ

と、料理がおいしいこのお店、品書きにも値段が書かれていない「時価」のお店ですが、心配ご無用。この日は2人で食べて飲んでひとり3千円弱でした。これはご主人ひとりで切り盛りしている上にあれこれ自家製でやりくりしているからできることでしょう。、飲兵衛には気になるお酒はビールほのほか、焼津の誇る日本酒の磯自慢などがあります。焼酎ももちろんありますよ。

1回目の訪問では食べることができなかったものに梅雨時から夏にかけて旬を迎える鱧・ハモがあります。関西が本場ですが、焼津沖の海でも良質なものが取れるということで期待しておりました。そして6月の終わりになって電話したところ、良い鱧があるということでイソイソと出かけていきました。

夏の魚といったら鱧でしょう!

この店ではハモは刺身かおとしがお勧めということで、おとしをお願いします。1メートル弱はあろうかという大振りな鱧をジャクジャクとリズムよく骨切りしていきます。目の前でこのようなプロの技を見ることは食べることが好きな者にとってはひとつのショーみたいなものですね。こちらのおとしは本場のものよりも骨切りの数が少なくダイナミックなのは焼津流なのでしょう。

さて、お味はどうでしょうか? 淡白な味のに鱧独特の香りと味。うなぎにも穴子とも違う鱧の味としか評価できない、ほんわか、はんなりとした味わいはやはり関西の夏の味の代表とされるだけある上品さですね。 この良さをよりおいしくしてくれるのが自家製の梅肉タレです。他の店では業務用のどぎつい赤色の酸っぱ甘いタレを添えてくるところがありますが、このお店のものは酸味も甘さも抑え目でいながら梅肉が本来持つ天然の酸味と旨みを味わうことができます。この辺りは山葵と同じですね。

鱧の冷やし茶碗蒸しです

それから鱧の身入りの冷やし茶碗蒸しがあったので、これも注文してみました。小ぶりなガラスの器に入っていて涼しげです。中には鱧の短冊切にクワイ、しいたけが入っています。ここでも梅肉がアクセントで入っています。けっこう固めの仕上がりは鱧から出るコラーゲンの作用だそうです。味は、鱧のアラから取っているとかで、普通食べる茶碗蒸しとは一味違う魚系の香り、鱧の味を上手に引き出しています。ここでもご主人の料理のセンスの良さを見た思いです。

さて、今日の〆はランチで人気の丼という「ぶっかけあん梅流海鮮丼」をお願いしました。ランチの時は1500円、夜はこれに若干のプラス料金がかかります。この日は最近の不漁であまり魚の種類が少ないということでしたが、それでも南マグロの中トロにメジマグロ、鯵、太刀魚、金目鯛、イカ、真鯛、生シラスなどが入っています。

漬け海鮮丼ですよ

この海鮮丼。どこがあん梅流かというと、魚をそれぞれがおいしいように食べられる大きさに切ったものを5分ほど軽く漬けにしたものを暖かいご飯の上に並べ、さらに卵黄に生海苔、シソなどが載っています。これを仕上げていく過程、魚のサクから丁寧でいながらすばやく切り身にしたり、刺身のけんを切ったりしていくのを見ているだけで期待が高まっていきます。やはりここでも包丁さばきの技に唸ります。

この丼、バラちらし、海鮮丼、ビビンパが好きな私には夢のような丼といってもいいでしょう。普通の海鮮丼よりも好きですね。刺身で出している一級品の魚を軽く醤油タレと馴染ませたものだけ食べてもおいしいですし、卵や刺身のけんを絡ませて渾然一体となったものを食べてもそれぞれのおいしさにあふれています。ボリュームも十分にあります。次回はランチの時にこれを目当てに来たいですね。

看板もいい感じです

と、2回目の訪問も大満足でお店を後にしました。このお店、白熱電球が照らす店内にはエアコンも洒落た内装もありませんし、カウンターは8人も入れば一杯になりますし、どこからか蚊も侵入してきます。今時のお洒落で快適な空調の居酒屋とは逆に位置していますが、見た目だけでそれなりの味しか出せないような居酒屋よりも余程魅力があると思います。

このお店、焼津という港町だからこそ存在できるような居酒屋だと思います。地の魚を丁寧に仕上げたものを適正な値段で提供し、それを魚好き、魚にうるさいお客さんが食べに来る、その魚をつまみに酒を飲にくるんだと思います。居酒屋好きの人は大田和彦氏が好きそうなお店といったらわかるかと思います。見た目は恐そうなご主人ですが、話をしてみれば料理好き、魚好きの職人肌の方で、焼津の魚のことや料理のことなど色々教えてくれます。

店の前はすぐ海ですよ

と、このお店、グループでワイワイ騒ぐようなお店ではありませんが、おいしい魚を求めてひとりか2,3人でのんびりと伺うには良いかと思います。ただし値段とか店構えでない別な意味で敷居が高いかもしれませんが、こういう店こそ女性や若い人に行ってほしいですね。魚の持つ魅力を再発見できるかと思います。近くにはサンライフ焼津という温泉もありますから風呂上りに一杯というのも最高ですよ。

P.S.ランチに行く前には電話連絡してからの方が良いとのことです。
  静岡道楽日記にて「静岡三大漁港は?」と題して書いています。合わせてどうぞ。 

あん梅

焼津市中港5-16-12(サンライフ焼津近く、焼津駅より徒歩12分)
054-629-3567 12:00~22:00 水曜日休み

  

この記事へのコメント

kage

お気に入り

いやぁ~、「あん梅」さん出ちゃいましたね。私もランチで1度紹介しましたが、超お気に入りしたので、その後はブログには載せていません。

夏の夜に縁台で飲む生ビールは最高ですよ!

Posted at 22:48:08 2009/06/28 by スガピー

この記事へのコメント

kage

スガピーさん、出しちゃいました。
テレビなら凄い反響があるのでしょうが、私のブログなら、そう影響がないかと思いまして・・・。それよりもあの店の良さ、焼津の良さを一人でも多く知ってほしいと思ったからです。
しかし、本格派の腕前の魚のお店がまだまだ隠れているとは焼津は奥が深いですね。

Posted at 05:05:06 2009/06/29 by メンカタ(SUZY)

この記事へのコメント

kage

実は・・・

焼津にいながら、まだ行けてません(^^;
とっても気になっていたので、今度こっそり行ってみます。

お料理、どれもとっても美味しそうです♪

Posted at 00:05:39 2009/06/30 by 空パパ

この記事へのコメント

kage

空パパさん、夕涼みがてら出掛けてみてください。スガピーさんもおすすめの店ですから間違いないと思います。
しかし、焼津には良い店が多いですねぇ。

Posted at 05:18:51 2009/06/30 by メンカタ(SUZY)

この記事へのコメント

kage

こんばんは。
先週末に行ってきました。
確かに敷居が高い、というか戸を開けるときにちょっと勇気が要りました(笑)

お刺身の新鮮で美味しいことといったら、びっくりしました。
徒歩圏内にこんなに個性的で美味しいお店があることを教えていただき感謝します。

この日は女性が何人もいらしていて8人のうち私を含めて半数が女性でしたよ。

ご主人がこの記事を読んでいないということでしたので、おせっかいですが今日プリントしてお届けしました。

Posted at 22:08:04 2009/07/26 by りつ

この記事へのコメント

kage

りつさん、暑中お見舞い申し上げます。この記事を届けていただいたそうでありがとうございます。反応はどうか?ちょっと気になったりもします・・・。
あん梅、徒歩圏内ということでうらやましい限りです。このような本物の魚と料理を出すお店は固定客がついていってほしいですね。

Posted at 04:00:25 2009/07/27 by SUZY(メンカタ)

この記事へのコメント

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Posted at 23:14:13 2010/09/03 by

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