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kage

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厳邑堂@浜松市中区

kage

2009/11/15 (Sun)

上質な都市型の和菓子屋です! 巌邑堂 

都市の品格、食文化のレベルを図るひとつの尺度にどれだけ上質なお店が存在するか?があるかと思います。どこの街に出しても通用するお店ですね。これに適しているお店が浜松市の和菓子屋、巌邑堂(がんゆうどう)だと思います。

これが噂の栗蒸し羊羹です

このお店の創業は明治初初期ですから140年近くの歴史がある老舗です。創業者の遺言で支店を出してはならないの教えを守り、創業の地でひっそりと厳かに和菓子の伝統を守っている経営姿勢は、何事も派手になっている食品業界にあっては珍しいかもしれません。が、それだからこそ、何を食べてもおいしい、はずれがない、値段以上の価値のあるお菓子に繋がっているのだと思います。

そんな和菓子の中で一番の人気商品が9月から1月に掛けて販売される栗蒸し羊羹です。遠州地方はおいしい栗が取れる産地ですから、そこかしこの和菓子屋で名物の栗蒸し羊羹が発売されます。が、私はこのお店のものが今まで食べた中で一番好きですね。

栗と羊羹のバランスがいいんです

この理由は、

栗と羊羹のバランスが取れていること・・・ほかの店では栗を強調しすぎるきらいがありますが、こちらのものは適度な大きさの栗が良いアクセントになっています。

羊羹の部分が圧倒的においしい・・・なめらかしっとりしていて、小豆の風味が生きていますし、丁寧かつ上手に練られているのがわかります。

日持ちしないが、その分フレッシュ感がある・・・こちらのものは保存料など添加物は一切入っていないので、日持ちは3,4日ですが、それを補って余りある新鮮さ、フレッシュさがあると思います。包装もラップで包んであるだけのシンプルさが良いです。

運が良ければ切り落としが手に入るかも

など、良い点を上げればキリがないのですが、基本を忠実に守り、良い材料を使って丁寧に手作業で1日に作れる程よい本数を作れば良いという当たり前のことをやっているのだと思います。儲け主義、拡大主義でない職人気質の仕事振りが如実に出ていると思います。毎年、こちらの栗蒸し羊羹を心待ちにしている人や遠方、それも和菓子屋がたくさんある東京や関西からお取り寄せをする人が多いのもわかるような気がします。値段も1棹1155円ですから妥当だと思います。

それからお値打ち情報ですが、運が良ければ切り落としを手に入れることができます。定価の半額近くで端っこが手に入りますが、どうしても蒸しが強くなってしまう部分なので堅いというかパサつき気味になってしまうのが残念です。が、お得なのは間違いありません。

おいしいどら焼きですよ

栗蒸し羊羹が季節の人気商品なら年間を通しての人気商品のひとつにどら焼きがあります。お店の工場をガラス越しに覗くと職人さんが銅板で丁寧にどら焼きの皮を焼いているのを見ることが出来ます。また、お店で並んでいる商品の包み紙は白い紙袋にマル厳の大きな文字。ふつうの和菓子屋はビニール袋のところが多いですが、紙袋の方が湿気を吸って良いかと思います。なによりパッケージともども雰囲気が良いですね。

さて、肝心の味ですが、基本に忠実ながらしっかりと皮と中の粒餡のそれぞれが主張していつつバランスがとれています。味は甘いというよりも密度が濃いですね。しっかりと焼き色がついた皮は流行のフワフワの生地とは一線を画したムッチリしていて、中の小豆の皮を半分つぶしたようなねっとりザラッとした餡子を受け止めています。

銅板で焼いています

最近の和菓子は軽めで洋風なものが主流になってきているように思いますが、こちらのものは伝統的なしっかりとした味付けながらくどくない後味が良いものです。生クリーム入りや栗入りなどは作らず伝統的などら焼きらしいどら焼きだと思います。私が大好きな東京上野のUとは対極にあるようなどら焼きですが、これはこれで完成されたものだと思います。

さて、和菓子屋といったら無くてはならないものに上生菓子があります。季節の風物を上手に生かしてまるで芸術品のように見て愉しみ、食べておいしい日本が生んだ世界に誇る食文化のひとつだと思います。お茶席にも欠かせないですし・・・。

見ても食べてもおいしい

今日は、栗きんとんを狙っていたのですが、あいにくと売り切れ、それならと練りきりをお願いしました。鳥の形を模した見た目は食べてしまうにはもったいないほどのかわいさです。それを我慢?して口に運ぶとすっきりとした甘さの中にふくよかでリッチなおいしさを感じることができます。これで231円は納得できる価格だと思います。

こちらのお店は、伝統のある和菓子屋ですが、ガチガチの保守的で昔ながらのお菓子だけを作っているわけではなく、納得できるものが出来た時だけ新製品としてお店に提供しているそうです。そんな和菓子に揚げまんじゅうがあります。このお菓子は今年の春から発売されたものとのことです。

揚げまんじゅうはカリッとしています

こちらは上生菓子とは対照的に思いっきり地味な姿をしています。駄菓子チックでどこにでもあるようなものなのですが、一口齧ってみると、他所のお店のものとは一味もふた味も違う凄さを垣間見ることができます。外の皮のカリッとした食感はどこでも一緒です。違うのは中の餡子のおいしさです。

この餡子、黒糖の甘さのような独特な癖、良さがあります。これは自分の店で餡子を煮て、それぞれのお菓子に合わせて味を微妙に変化させているからできることでしょう。和菓子にとって餡子は命というのがよくわかります。さらに他所の店と一緒だと思った皮も一度飴掛けしてから揚げてあるのか、かりんとうのような旨さが隠れているのです。この辺りの隠し技もいいものです。こちらは揚げたてがおいしいので、お店を出たらパクッとやっちゃいましょう。

と、こちらのお店は伝統を守り、家訓を守りひとつの店を大事にしてきましたが、五代目の大きな夢がNYで和菓子を中心としたカフェを開くこととだとのことです。そのステップアップのためかどうかわかりませんが、小売店の隣にオープンした和の雰囲気を生かしたカフェ邑(ゆう)です。内装もメニューも若い人に違和感なく楽しめるものになっていると思います。

和栗のあんみつです

この日は、秋らしく和栗あんみつ800円をお願いしました。見た目は栗の甘露煮が3粒と白玉などが最初に目に飛び込んできます。見ただけで秋を感じるだけでなくおいしそうです。ただ器が小さめで食べにくかったですね。

味は流石のものだと思います。こちらのものも中のひとつひとつの素材に上質なものが使われていますし、ほかの店とは違う小さなアイディアが上手に盛り込まれています。もちろん自慢の栗蒸し羊羹のカットも入っています。あんみつというと古臭いイメージがありますが、現代的な新しさを感じさせつつ伝統の良さもちゃんと表現されていると思います。

和菓子の華といったら上生菓子ですね

カフェにはこのような甘味処の定番なあんみつやぜんざい、夏場のかき氷、和菓子のセットなどの他に抹茶ラテやフレーバー緑茶などのものが揃っています。メニュー構成やコンセプトにまだ迷いや発展途上のものが感じられますが、どう変化していくのか?どう受け入れられていくのか?興味がありますね。

と、この記事を書くうえで検証のために五代目のブログを読んでいたら、東京は二子多摩川の高島屋(ニコタマ)に支店を開店したと載っているではないですか!家訓はどうなったのだろうと思ったら、「飛び出せ日本の飲食業コンテスト」で審査員特別賞を受賞した特典としてのことで、来年の7月までの出店とのことです。

老舗の風格があります

これを機会にどうなっていくのかわかりませんが、ひとりでも多くの人に自分の店の商品を知ってもらいたいのは経営者としては当然のことだと思います。ましてやネット全盛、流通事情の整備が進んでいる現代においては昔とは比べられない可能性がありますからね。が、日持ちしない和菓子が多いという特性もあるので、店を広げるにしてもこのクオリティを維持していってほしいと思うのは多くの常連客の希望することだと思います。

と、これからの巌邑堂の変化には注目したいですし、新しい商品なども気になります。どら焼きに揚げまんじゅうという地味な商品でもお店に並び始めて間もないという伝統的で頑固なお菓子造りをしていますから。最近の派手で見た目重視の新商品が多い和菓子屋とは一線を画しているのは評価できるかと思います。と、まだ行ったことのないスイーツファンの人には是非とも一度お店に行ってほしいと思います。


巌邑堂(がんゆうどう)

浜松市中区伝馬町62(ザザシティ近く)
053-452-8686 9:00~18:00 水曜日休み

wagashi&cafe 邑(ゆう)

浜松市中区伝馬町60 マルモビル1階
053-452-8132 11:00~21:00 水曜日休み

この記事へのコメント

kage

出ましたね~。厳邑堂さん
昔から浜松に住んでいる人で知らない人はいないんじゃないかってくらいの有名店ですね。
西武が撤退してからは行った事が無いのですが、記事を読んでいたら行きたくなっちゃいました。

Posted at 23:16:14 2009/11/25 by らーパパ

この記事へのコメント

kage

らーパパさん、浜松には良い店がまだまだありますねぇ。ちょっとうらやましいです。

巌邑堂さん、老舗中の老舗らしい和菓子屋で、有名なお店なのにそこにあぐらをかくことなくまじめに仕事をしているのが印象的でした。今年中にもういちど買いに行ってみたいです。

Posted at 04:56:32 2009/11/26 by SUZY(メンカタ)

この記事へのコメント

kage

浜松のご贔屓さんへ

上野のUのどらやき大好きさんでも巌邑堂さんのどらやきの良さを評価されていることをうれしく思っています。日本橋、阿佐ヶ谷を含めてUが有名ですが、東京生まれの東京育ちの私ですが、日本橋のSを含めて、品格も含めた総合点で巌邑堂さんに軍配を挙げます。また、どのお菓子も、はずれがないこともすごいと思います。東京のお店も7月までですが、せいぜい利用させてもらいます。最近発売された”若紅”も大変気に入っています。浜松のみなさん、今しばらく、東京でも、よい思いをさせて下さい。

Posted at 07:37:20 2010/03/19 by 東京の贔屓筋

この記事へのコメント

kage

東京の贔屓筋さん、はじめまして。これからもよろしくお願いします。コメントが遅くなりましてすいませんでした。

浜松の巌邑堂は、地方都市には珍しいほど都会的な和菓子屋だと思います。後継者不足も心配ないお店ですので、これからも大丈夫ですし、定期的に利用させていただきます。

Posted at 04:25:22 2010/03/24 by SUZY(メンカタ)

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